予備校に通うと「授業を切る」という考えが頭に浮かぶ人もいると思います。
恐らく一般的には授業を切る事は推奨されていないことでしょう。
でも実際の所、授業を切る是非はどうなのでしょうか?
結論から言うと授業を切る事がプラスに作用する人もいるといったところです。
ちなみに僕は切りまくってました。
その回数は100回どころではなく、何回切ったか分からないくらいですw
それでも志望校だった慶應法学部に合格しています。
「予備校の授業を切る=落ちる」と短絡的には考えないで欲しいですね。
ただ、全員に授業を切る事を勧めることは出来ません。
切らない方が良い人がいる事も確かです。
その人がもしも授業を切れば待っているのは破滅でしょう。
「諸刃の剣」のようなイメージを持っておいてくれたらいいと思います。
今回は、予備校の授業を切る事に関する徹底解説です。
僕自身が授業を切りまくっていたからこそ分かる、その是非と注意点についても詳しく言及します。
予備校で授業を切るとは
定義:授業を切るとは
「授業を切る」とは、何かしらの理由・意図で授業を欠席することです。
その理由は幾つか考えられます。
・講師との相性が悪い
・授業のレベルが合わない
・自分でやった方が効率的だと判断した
etc...
上記以外の理由でも構いません。
出欠数を計られていることも中にはあります。
でも予備校では出席しなくても問題はありません。
その点予備校は学校とは大きく違います。
何にせよ、意図的に授業を欠席することが「授業を切る」ということです。
この「授業を切る」という点についてみていきましょう。
授業を切る事の是非
授業を切る事自体に問題はない
まず大前提ですが、授業を切る事自体には何も問題ありません。
出席義務がある訳では無いですし。
そして、予備校に通う最大の目的は志望校合格ですよね?。
予備校はあくまで手段。
目的は志望校合格です。
授業を切る行為が合理的であれば誰から何を言われる筋合いもありません。
志望校の合格に対して授業を切る事が有効だと思ったんですよね。
それは後ろめたい事ではなく胸を張っているべきことでしょう。
僕は予備校に入り1ヵ月弱は授業を受けましたが以降は籍だけ置いて全切りです。
冒頭でお伝えした通り、授業を切った回数は100回どころか数えきれないほどです。
それでも志望校である慶應法学部で常にA判定でした。
親やチューターに何かを言われることもありません。
模試の成績で黙ってもらっていました。
授業を切ったから志望校に落ちる。
ここに直接的な因果関係はありません。
ただ1つ考慮すべき点があります。
授業を切る行為が合理的であるかどうかです。
僕が授業を切ったからと全員に同じように勧めることは出来ません。
どちらの選択が正しいかは人それぞれだからです。
その点について下段で説明します。
強者と弱者で戦い方は違う
まず大前提として、強者と弱者で戦い方は異なります。
これは勉強に限りませんが弱者が強者と同じようにやって勝てるはずがありません。
・強者:授業を受けているだけでも合格できる元から優秀な人
・弱者:授業だけでは強者との差が埋まらない劣位に立たされている人
強者とは、授業を受けているだけでも合格できる層を指します。
予備校というのはコース・クラスの中でも、合格できる人が限られます。
例えば大手予備校の早慶コースであれば早慶に受かるのはせいぜい1割。
そして、その1割には元々頭が良かったり成績が良い人も含まれます。
このような人たちは授業と復習がメインでも支障なく合格ラインに届きます。
「予備校の授業には必要なエッセンスが詰め込まれているから~」
こんな記載を合格体験記で見かけませんか?
そう言えるのは、この類の人=強者です。
一方で、弱者とは強者の逆。
授業メインの学習では強者と埋まらない能力差(地頭やそれまでの積み重ねなど)。
それを持ち併せる人たちが弱者です。
予備校では、この弱者の類を合格させる仕組みにはなっていません。
個別カリキュラムがある訳ではないです。
授業があなたのみ行われるわけでもありません。
なので強者との差は埋めることが難しいです。
またビジネス的には受かる人が合格を沢山稼いでくれれば数字上は成立します。
例えば早慶の合格枠は難関国公立の人が多く稼いでいるのは有名な話でしょう。
なので弱者救済にそこまで力を入れる必要もありません。
この強者と弱者。
同じように勉強していては、弱者が不利な未来(=落ちる)は明らかです。
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弱者は切らないと勝てない戦いもある
弱者が強者に勝つとうとするなら同じことをしていてはいけません。
同じことをしているだけなら・・・
強者は受かるし弱者は落ちる事になるでしょう。
弱者が強者に立ち向かうには強者よりも早く大きく成長する必要があります。
あなたに必要な勉強をピンポイントかつ効率的に行う。
この方が弱者でも合格できるチャンスは大きいはずです。
他者と同じように予備校で定められた一斉カリキュラムに基づいて勉強する?
そんなことしていて追いつけるんですか?
追い越せるんですか?
となると、予備校の授業ではなく自分の勉強を中心に進めるべきだということが分かると思います。
その上で合理的に授業を切る。
これは決して誤った判断ではないでしょう。
しかし、授業を切る際にも注意点があります。
その注意点を守れないなら?
安易に授業を切るという選択を取るべきではありません。
では、以降で詳しく注意点を見ていきましょう。
・1ヵ月で予備校を見切りをつけ独学に切り替えたのが心底正解だった話
【実体験】予備校の授業が実は意味ない説?一か月で見切りをつけて心底正解だった - K.O diary
授業を切る際の注意点
注意点一覧
以下が予備校で授業を切る際の注意点になります。
・不退転の覚悟で切ること
・切るからには絶対に結果を出すこと
・自分でスケジュールを立案・実行できる
・全て自己責任と考えること
安易に授業を切ろうとすることはお勧めできません。
授業を切るには切るなりのリスクがあります。
「撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ」
なんて言われますが、まさにそのニュアンスと同じです。
授業を切って良いのは、そのリスクを背負える人だけです。
これから紹介する注意事項の全てを守れないなら?
授業を切ってはいけません。
その理由は後述します。
まずは1つずつ見ていきましょう。
不退転の覚悟で切ること
授業を切るということは・・・
その授業の流れから脱線するということです。
一応予備校でもカリキュラムは決められています。
前から順々に丁寧に身に着けていくからこそ意味が有る訳です。
授業を切れば大きな授業の流れから外れることになります。
「また、いつか戻れば良い」なんて簡単に思ってはいけません。
そんな風に安直に思うのなら初めからちゃんと授業を受け続けた方がマシです。
中途半端にはならないでください。
授業を切る理由は問いません。
講師との相性・授業のレベル・自学の方が効率が良い、何でも結構です。
その代わり授業を切るのであれば必ず自分でやり切るつもりで臨んでください。
中途半端に臨むとロクな事にならないです。
自分の学習も大して実ることもないでしょう。
予備校の授業に戻っても本来よりも効果が半減する。
結局「どっちつかず」の典型例となってしまいます。
絶対に結果にコミットすること
授業を切る際は最後までやり切るなんて大前提。
それだけでは足りません。
必ず結果に拘ってください。
「頑張ってるのに」
「なんか上手くいかない」
こんなバカみたいな言い訳は絶対になしです。
>>「え、まだ慶應A判定出てないの?」1~2か月ありゃ誰でも取れるのに・・・
あなたの成長を測る基準は数字以外にありません。
模試の成績や過去問の点数。
もっと言えば、問題集の大問、一問単位でとにかくその出来に拘ってください。
授業を切って自分で学習をする。
その選択をすれば最早後ろ盾もないし拠り所もありません。
あなたが信じて良いのは数字のみです。
数字にこだわるとはイコールで結果に拘るということです。
数字が良くないのであれば原因を特定して解決しなければいけません。
もしも数字が良いなら更なる向上を常に意識しないといけません。
結果に拘る事が出来ないのは簡単に言えば逃げや甘えです。
決して自分を甘やかすことなくストイックになってください。
・とにかく受験は結果だけ!甘えず死ぬ気で数字に拘れ!!
受験は結果が全てと思って死ぬ気で結果に拘れ!落ちても得るモノがあるなんて言ってる奴は落ちる! - K.O diary
自分でスケジュールを立案・実行できること
授業を切って勉強する。
それなら自分でスケジュールを考えなければいけません。
今の自分に必要なことは?
そしてそれをどのように回していくのが効率的か?
それらをいつまでに終わらせるべき?
そのためにはどんなペースで進めるべきか?
これらを当然のように考えられないなら厳しいです。
もしもスケジュールの組み方を誤れば状況は寧ろ悪くなることだってあります。
自分で勉強するから成績が伸びるという訳ではありません。
それは適切な効率的スケジュールが大前提になります。
また、スケジュールを作って終わりではありません。
その通りに進める必要があります。
予備校の授業を切っても、決めたスケジュール通りに進められないというのではいけません。
定められた予備校のカリキュラムから外れる訳ですよね?
これくらいの自制心や負担はあって当然です。
・超簡単!戦略的スケジュールの考え方
【下克上スケジュール】落ちこぼれから逆転合格を可能にしたのはスケジューリングだった - K.O diary
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全て自己責任と考えること
仮に受験勉強中にどんな状況になっても。
受験がどんな結果になっても。
全ては自己責任だと考えて下さい。
別に誰もあなたに授業を切ってくれとお願いしたわけじゃありませんよね?
授業を切る選択をしたのはあなたです。
そして、それがどんな結果を招いてもそれはあなたの選択が招いたことです。
あなたの選択が招いた出来事である以上は、あなたの責任です。
「本当なら受かるはずだった学校」に落ちる事になっても自己責任です。
誰も尻ぬぐいはしてくれません。
言い訳のしようもありません。
自分で招いたことです。
全ての結果があなたに直接返ってきます。
これは絶対に肝に銘じておいてください。
以上を満たせないなら切るべきではない
注意事項を幾つか並べました。
全ての注意事項を満たせないようであれば・・・
大人しく授業に出た方が良いでしょう。
授業を切って自分で勉強する。
それはハイリスク・ハイリターンです。
良くも悪くも大きな可能性を秘めています。
飛躍的に成績を伸ばすことだってできます。
一方で絶望的に成績が下降させることもできます。
一言にすれば「諸刃の剣」
どちらになるかはあなたの意識と行動次第です。
一方で、予備校の授業では大きなリターンはない代わりに大きなリスクもありません。
ちゃんと取り組めば絶望的に成績が下がるということはないでしょう。
もし今回紹介した注意事項を満たせずに授業を切って自分で学習を進めようとすれば、それが裏目(ハイリスク)に出る事も不思議ではありません。
その先どういう結末を迎えるか分かりますか?
授業に出続けていたら合格できていたかもしれない学校まで不合格。
こんなことになってもいるかもしれませんよ。
こう考えると、予備校の授業に出てリスクを抑える選択肢も悪くは無いと思います。
少なくとも今回の注意事項が完璧に守れないならリスクを取るべきじゃないですね。
授業を切って手の届かない志望校を夢見るより堅実に授業に出る方が良いでしょう。
それでも「志望校に何が何でも合格するんだ!」と固い気持ちを持てるなら、紹介した注意事項を守りつつ取り組んでください。
さいごに
全てはあなた次第
・予備校の授業を切る事自体は悪い事ではない
・寧ろ弱者が志望校合格を目指すなら予備校ではなく自力での勉強が必要
・授業を切るにはリスクもあるので、それを背負えるか?
予備校の授業を切るということが、周囲にどう映るか。
そんなことは取るに足らない些細な問題です。
要は、あなたがどうしたいか。
そして授業を切るなら相応の強い気持ちがあるのか。
シンプルにこれだけでしょう。
僕は予備校の授業は切って正解だったと思っています。
授業を切って独学に切り替えていなければ志望校の合格を掴めなかったとすら思っています。
あなたが授業を切って正解だったと思えるかは全て結果次第です。
切るなら腹を括って取り組みましょう。
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