予備校に入ることを検討しているあなた。
実際予備校のリアルな早慶コースの早慶合格率って知りたくないですか?
ネットで合格率はこんなもんだと言われたり。
はたまた「予備校が早慶合格者何名!」と打ち出していたり。
その情報は様々です。
「で、結局どんなもんなの?」という話になると思います。
僕自身が大手予備校に籍を置いていました。(途中から授業は行ってない)
進学した慶應でも予備校時代の話になったりもします。
しかし、どこも大きくは大差なく早慶コースにおける早慶合格率は低いです。
多分知ったら予備校に入るのを躊躇うくらいには低いかもしれません。
そして、大手予備校が打ち出す早慶合格者数は数字が水増しやり放題ですw
この数字だけは何があっても真に受けてはいけません。
今回は、予備校の早慶コース合格率・予備校が出す合格者数のカラクリについてです。
これらを受けて予備校に行く行かないは別にして判断材料にはなると思います。
早慶コース合格率
こんなに低いの?
初めに結論から行きます。
これは僕が某大手予備校に入ることが決まり授業開始直前に告げられた数字です。
「いやぁ、まさか流石にそんな低いわけないでしょ?」
興味深くはありつつも半信半疑だったのが本音です。
しかし受験を終えて答え合わせをしました結果・・・
概ね間違いありません。
僕は1ヵ月弱で授業には行かなくなりました。
でも友達はそこそこ出来ていたんですね。
そして予備校では担任の先生的なチューターがいます。
謎にその人たちとも仲良かったんです。
そこで答え合わせをした際に10%というのは間違いではないことが良く分かりました。
合格率10%と言う数字を「予備校に”入った後”に告げられた意味」
それは、その時になって初めて分かった気がします・・・
更に、僕が進学した慶應法学部に限って言うと5名の合格者だったと。
慶應法学部合格者は母数からするとシンプルに5%未満です。
ちなみに僕は慶應法でもA判定以外出したことがありません。
skinを「ハゲ」と訳す英語とゼロから世界史で勉強を始めたにも関わらずです。
予備校に通ってもA判定以外出ない水準にまで持っていける人は少ないです。
合格率は勿論、合格順当レベルに持っていける人は殆どいないってことになります。
>>「え、まだ慶應A判定出てないの?」1~2か月ありゃ誰でも取れるのに・・・
そして慶應進学後に他の大手予備校出身の友達にも聞きました。
しかし他の大手予備校でも同じような認識だったようです。
「え、そりゃそんなもんでしょ」
といった寧ろ当然感すらありました。
知っている人にとっては当たり前の数字なのかもしれません。
残念ですが現実はこんなものです。
全く受からないということではありませんが過度な期待は避けましょう。
合格率が低い原因
合格率が低い原因は何でしょうか?
これは至って明快です。
・早慶コースの門戸が広すぎる
・生徒の素養依存
大手予備校の早慶コースはメチャクチャに門戸が広いです。
早慶コースと聞けば、それなりにレベルが高いように見えるかもしれないですね。
「早慶」の冠が付いている訳ですし。
しかし、そんなことありません。
到底受かるはずも無いような人でも早慶コースに入れてしまいます。
当然その人たちは合格に手が届くはずも無く落ちるべくして落ちていきます。
というのも予備校というのは生徒の素養依存になるからです。
これは致し方ないですよね。
予備校は一対多、それも数十人から100人を超える生徒を一斉に講師が相手します。
その中には素養がある人、素養が無い人と玉石混交でしょう。
一定数、受かるべくして受かる人がいれば十分です。
その受かるべくして受かる人たちは予備校どうこう関係なく受かります。
内訳は地頭が良い、予備校入学時点でスタート地点が高いなど様々です。
このタイプは数十人~100人を超える生徒がいればチラホラと混じっています。
その人たちを順当に合格させれば予備校としては役割は果たしています。
彼らが受かって、それ以外は基本落ちる。
これが基本構造です。
この落ちる人たちを受からせようと予備校は思わない。
というか思う必要がありません。
これを「酷い!」とか「そんなはずないだろ!」と感情的になる気持ちは分かります。
でも、そんな時こそ冷静に考えてみて下さい?
そもそも予備校というのはマンツーマンではありません。
個々のカリキュラムがある訳でもありませんよね?
予備校はあなたが合格するプランを請け負っている訳ではないですからね。
それに授業の取り組み方、復習の仕方、日々の勉強量。
これらも全て生徒に任せる仕組みです。
一人一人に徹底させることは現実的に出来ません。
こんなことは予備校に入ればスグに分かります。
講師のスケジュールやチューターのキャパを考えれば火を見るより明らかです。
やれば合格率・合格者数も上がるのにやっていないことが何よりの証拠でしょう。
そこまでを予備校に求める事自体がお門違いと言う奴です。
これは予備校に入るタイミングでは分からないかもしれません。
でも、予備校生活を送り受験が終わって客観的に分析すれば分かると思います。
早慶コースからは素養のある人が受かれば良い。
あとは東大をはじめとした最難関国立落ちが数を稼いでくれます。
その上、後述しますが合格者が1人で幾つも合格者数を稼いでくれます。
例えば1人で慶應4学部受かれば、4人合格扱いになります。
・一人で複数の大学・学部・学科に合格している場合も、それぞれの合格者数に含みます。
駿台予備校私立大学合格者実績より引用(https://www2.sundai.ac.jp/jisseki/shiritsu/)
※気付きにくいように、「もっと見る」を押さないと表示されなくなっています。
要するに、「別に受からない人は受からなくて良いよ」スタンスってことです。
別にその人たちが受からなくても、それ以外で合格者数はどうとでもなります。
ちなみに僕が慶應法学部に行けたのは予備校のおかげではありません。
順当に予備校に通えば間違いなく不合格で終わるタイプの人間です。
圧倒的学力不足な上に、出身校も早慶を出せるレベルではありません。
それでも慶應法学部に行けたのは何でか?
1ヵ月で予備校を見切って独学に切り替えたことが勝因です。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
・予備校入ったけど1ヵ月で見切りをつけて独学に切り替えたのが心底正解だった
【実体験】予備校の授業が実は意味ない説?一か月で見切りをつけて心底正解だった - K.O diary
・伸びない・受からない原因は予備校の「構造的問題」だった・・・?
「テキストだけで十分」は話半分に
予備校なんかでは「テキストだけで十分」という文言が良く見聞きされます。
この話、一見すると早慶合格率と関係なさそうって思うかもしれません。
でも、ちゃんと関係あるとこに帰着しますので注意して読み進めて下さいね。
まずこれ、なんかどっかで見た事ありませんか?
「学校の授業だけやっていれば十分ですよ」
自称進学校に酷似していますねぇ。
余談ですが僕の高校は早慶なんて何年かに1人しか受からない学校でした。
それでも「学校の授業だけで十分ですよ」を売り文句に生徒を集めていました・・・
話し戻しますね。
テキストで十分というのは話半分で聞きましょう。
ただ、全面否定するつもりはないんですよ。
どういうことかというとテキストだけで十分な人”も”いることは事実ってことです。
先ほど話しましたね?
これが受かるべくして受かる人たちです。
良く合格体験記なんかでお話しなさっているでしょう?
「テキストや授業が素晴らしいので授業の予習・復習で十分でした!」
こんななニュアンスで。
いるんですよ。
そのような優秀な人も。
でも、大半にとっては不十分です。
圧倒的に足りないんですよ、やることが。
遅いんですよ、進め方が。
そして更に残念なことに多くの生徒が言われた通りテキストで十分と思いがちです。
厳密に言うと問題集も使うけど、あくまでベースは授業になるってことです。
考えてみれば当然ですよね?
だってお金払ってるし。
予備校信頼してるし。
そりゃ予備校の言うとおりに学習を進めたくなりますよね?
そうやって9割方が不合格になる訳ですね。
ね?ちゃんと合格率の話に戻ってきましたよね?
テキストだけで十分ならば、9割は何かやり方を間違えているということになります。
そこにテコ入れは行われません。
つまり、まとめるとこういうことです。
テキストだけで十分(素養のある人に限る。その他は知らない)。
強者生存・弱者切り捨て。
至ってシンプルで分かりやすい論理だと思いませんか?
だからと言って僕は予備校を批判する気にはなれません。
無謀にも予備校に過大な希望を抱く利用者側にも大きな問題があると思うからです。
予備校に入る前に調べる事も、予備校に入ってからも気付くことは出来るでしょう。
それを怠って不合格に終わるならば、それは利用する生徒側の自己責任です。
関連記事
・「テキストだけで十分」この言葉の真意を取り違えると事故を起こす
予備校のテキストだけで十分って本当?言葉の真意を取り違えるな!! - K.O diary
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予備校公表の早慶合格者数のカラクリ
水増し大作戦
大手予備校が大好きな水増し作戦。
「○○大学~~名合格!!」的なものは十中八九で水増しですね。
(というか、これマジで信じてる人いるのか?w)
どういうことか?
合格者数の見栄えが良くなるように予備校側で都合良く操作しているということです。
「数字が偽りだ!」と断定するつもりはありません。
あくまで”限りなく都合の良い”集計方法を採用しているだけでしょう。
その集計方法によって水増しが行われているということです。
今回はタイトル・見出し通りに早慶で考えてみましょう。
ポイントは大きく3つです。
・1人で幾つもの学部に合格して、合格者数をかさ増し している
・難関国立が早慶に合格しまくっている
・合格者に含まれる幅が広すぎる
1つ目は先述しましたね。
たとえば1人で早慶に5つ受かれば、合格者数が5人でカウントされます。
僕は慶應法・経済・商に合格しています。
早慶の上位学部に受かる人は、幾つか早慶を受けて計3~4学部は受かるものです。
僕の予備校同期で慶應法学部に受かったのは僕を含めて5人です。
この5人が3~4学部受かっているとすると・・・
実際は5人なのに15~20人の合格者として集計されるわけです。
⇩先ほども貼りましたが再度張っておきますね
・一人で複数の大学・学部・学科に合格している場合も、それぞれの合格者数に含みます。
駿台予備校私立大学合格者実績より引用(https://www2.sundai.ac.jp/jisseki/shiritsu/)
※気付きにくいように、「もっと見る」を押さないと表示されなくなっています。
そして難関国立志望が早慶に合格しまくるというのは想像に難くないと思います。
滑り止めみたいなものですからね。
その難関国立志望者が早慶の複数学部に渡って合格するとどうなるか?
実際の人数以上に合格者は多く見えます。
これは予備校からしたら含んで当然ですよね。
紛れもない合格者ですから。
でも、「早慶合格者多い!」と思って入ったのに、それは難関国立志望者が稼いだ数で早慶コースからの合格者は殆どいないのが現実だった・・・
こんなことはザラにあるので注意が必要です。
さいごに、最もタチが悪いのは合格者に含まれる幅が不透明であることです。
例えば、こんな人たちも合格者に含まれることがあります⇩
・通常授業は受けていないけど籍は置いている(授業料免除など含む)
・講習だけ受けた
・通信講座だけ単発で取ったことがある
・模試だけ受けたことがある
etc...
思いつく限りでこれだけある訳です。
やろうと思えばえげつない程に合格者数は増やすことができます。
予備校によって、どこまでが含まれるかは異なります。
ちなみに河合塾は明記がありません。
従って何でもアリの可能性があります。
駿台は模試だけの人は含まれないようですが、それ以外は何でもありです。
講習だけの人は含むことを明記しています。
・表記の合格者数は、2022年度入試における駿台グループ関連法人の在籍生および各講習受講生の実績です。
駿台予備校私立大学合格者実績より引用(https://www2.sundai.ac.jp/jisseki/shiritsu/)
※気付きにくいように、「もっと見る」を押さないと表示されなくなっています。
模試だけ受けたとか講習1つ受けただけで合格者に含まれてしまいます。
勘弁してほしいですよねw
とまあ、予備校が合格者数を多く見せる手段なんて幾らでもあるわけです。
決して合格者数を真に受けてはいけません・・・
さいごに
過度な期待は避けましょう
ここまでご覧の通り、予備校の早慶コースから実際に早慶合格は難しいんですね。
早慶に合格するためのコースというよりは、早慶に憧れている人が入るコースという表現が正しいでしょうか。
そして合格者数を安易に信用するのは非常に危険です。
水増しし放題ですからね。
ここから導き出せる1つの答えはこうじゃないでしょうか?
それでも尚お伝えしておきますが僕は予備校を否定するつもりはありません。
安易な選択をすると、お金と時間を無駄にするだけでなく、希望する進路も叶わないということを考慮に入れて欲しいだけです。
その上で、あなたが予備校に行くかどうかは別問題です。
しっかし熟慮して、悔いのない選択をしてください。
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