大学受験において、あなたが志望校合格への目安として最も参考になるのは何だと思いますか?
そては模試ではなく過去問です。
志望校の受験者層のレベルはある程度一定ですので、合格最低点を超えているかどうかはあなたが志望校に合格する力があるかどうかを測る上で非常に参考になります。
その過去問ですが、いつから解いたら良いのでしょうか?
過去問を解き始めるタイミングに関して正解を一つに断定するのは難しいです。
人それぞれ学習進捗が異なるので各人毎に解き始めるべきタイミングも異なります。
そのため、その受験生がどんな状況にいるのかを加味しながら本格的に過去問を開始するタイミングを考える必要があります。
そこで今回は、過去問を解き始めるべきタイミングとその限りではない人について説明します。
・過去問を解き始めた方が良い効果的なタイミングは?
・あなたはいつ始めるのが良いのか分かります。
過去問を解き始めた方が良いタイミング
【前提】学習進捗次第感は否めない
受験生それぞれ勉強の進捗は異なりますよね?
早い内から学力が成熟して早々から志望校合格水準の人~勉強の取り掛かりが遅く基礎も出来ていない人まで様々です。
そして、その学力に応じて勉強スケジュールが異なるのは必然です。
偏差値80の人と偏差値40の人ではやる事も全く違いますし、同じスケジュールで勉強するほうが寧ろ不自然です。
そんな中で絶対にいつから過去問を解くべき!というのは難しいものがあります。
なので、自分の置かれている立ち位置と照らし合わせて考えることが前提になることは覚えておいてください。
以降では、大まかにそれぞれの立ち位置を上位層・中間層・下位層に分けて考えます。
2:6:2くらいでイメージしてください。
上位層は、このままいけば合格が妥当な受験生たちです。
下位層は、基礎も固まっていない逆転合格狙うような人たちです。
中間層は、上位層と下位層以外のかなり広い幅に該当するボーダーライン~少し下くらいの人たちです。
では見ていきましょう。
上位層は早ければ早い方が良い
まず、順当にいけば合格が妥当な上位層の人たちに関してです。
過去問を解き始めるタイミングは早ければ早い方が良いです。
この人たちは既に勉強が順調に進んでいる訳ですので、自分と志望校の残りの距離を早くに把握し、その分析と対策を行って距離を着実に詰めていけばゲームクリアです。
この作業をするに当たって早くに過去問を解けば、それだけ多くの時間を確保できます。
過去問を解き始める時期次第では自分と志望校の距離を詰めるだけでなく、100回受けて100回受かる位にまで精度を高める事も可能です。
上位層の人に関しては具体的にいつからというのはないです。
この人たちにとって過去問を解き始めるのに早すぎるなんてことはありません。
まだ解いてないなら今すぐに解きましょう。
早ければ早いほど良く、万全を期して受験に臨めます。
中間層は可能なら〇月には解き始めたい
次に、志望校の志願者大多数に含まれる中間層の人たちに関してです。
この人たちはボーダーライン、もしくはその少し下にいます。
このタイプは、志望校に対する基礎学力と過去問対策による効果のバランスを取る必要があります。
過去問対策だけ早くにやっても、そこそこ基礎学力が無ければ過去問を解いても自分と志望校の距離も測れないですし過去問の対策を行っても効果が限りなく薄くなります。
基礎学力も高めつつ、良き塩梅で過去問も解き始めて万全を期すといったところです。
可能であれば10月くらいからは着手した方が良いでしょう。
この層の人たちは過去問対策が合格の決め手になることも多々あるため、以下の要領でこなすためにも時間にはゆとりを持って考えるべきです。
まず、過去問では繰り返し解くことが重要です。
特に第一志望のは最終的には10年分を満点にするくらいの気持ちでやるべきでしょう。
また、過去問を解くと同時に自分の課題を見つけ、それに対する補填策を打って行かなければいけません。
つまり、こういうイメージですね⇩
・第一志望のは10年分解く
・満点取れるくらいに繰り返す
・過去問の分析を行い、その傾向に合わせた対応策を講じる
これらを行うに当たり、最低限の十分な時間を取るためにはいつから始めるべきかという考え方になります。
10年分解くだけなら1ヵ月も掛からずにできると思いますが、徹底的に繰り返したり、講じた対策の成果が出るまでには3か月くらいは見ておいた方が良いでしょう。
勉強というのは即効性が低いです。
解く順番変えたり時間配分を工夫するとかであればスグに成果に現れるかもしれませんが、根本的な学力に関わる部分はどうしても時間が掛かります。
3ヶ月あれば最低限十分な時間を確保できていると言えるでしょう。
そこで、余裕を持って10月くらいから解き始めると良いと思います。
下位層は注意は必要
ここでは下位層の人たちに関してです。
正直合格争いに入る余地もない圏外だけれども、逆転合格狙うような人たちです。
この人たちは以下の点に中止しなければなりません。
・合格に求められる必要な基礎学力が無い内は過去問は時期尚早
・とはいえ、遅くともいつ頃からは過去問を解くというのは自分の進捗を加味して決めておく
この下位層タイプの人は、過去問対策以前に合格に求められる基礎学力がありません。
過去問対策はベースがそこそこあって初めて意味を成すので、そういう意味ではまだ勝負の土俵に立てていないということになります。
なので、必要な基礎学力が無い段階では過去問は時期尚早です。
過去問を活用する理由は、志望校との距離感を知り対策を行うことです。
これができる状態にないなら早めに解いてもあまり意味はないでしょう。
例えば、高校入学直後に志望校の過去問を解いたって仕方ありません。
何も分からないからです。
つまり、自分と志望校に距離があり過ぎる時は意味が無いってことですね。
何も分からないということが分かるだけです。
人によっては、何も分からないことが分かれば危機感を感じて勉強すると考える人もいるかもしれません。
個人的には、危機感を感じるのも一長一短で気持ちだけ急いて地に足つかなくなるんじゃないかという懸念はあります。
焦り始めると本来踏むべきステップを飛ばしてしまって結果遠回りになりかねず、それなら別に無理に過去問やらずに着実に地に足着けて進むほうが良いってことです。
上を見すぎると足元が脆くなりかねません。
ただ、一理はあるとは思います。
冷静に自分を把握して、その後きちんと地に足ついてやれるなら問題ないですし。
解くにしても赤本の一番古い年度を1年分解くくらいに抑えましょう。
後々に力が付いて過去問対策を行えるように無駄な過去問消費は避けたいですし、1年分解けば何も分からないということは分かると思います。
話を戻すと、過去問を解く時期を遅らせることも時に必要という話でしたね。
しかし、いつ解き始めるのかは予め決めておいた方が良いです。
基礎学力が出来てから解くというのは、それがいつになるのか不明瞭ですよね?
自分の学習進捗を加味しながら、遅くともいつ頃には解き始めるというのは設定しておきましょう。
下位層である場合は志望校で求められる基礎学力の向上が急務です。
それが無いと、いくら過去問だけやっても合格できないからです。
しかし、当然過去問をやる時間も確保すべきです。
そのためにも、いつ頃には過去問を始めると明確に決めて、そこまでに基礎学力を仕上げるように取り組みましょう。
そうでないと、その勉強をダラダラと続けることになって過去問を解く時間を確保できなくなってしまいます。
しかし、どの程度その必要な基礎学力が欠如しているかによって、そして残された期間によって過去問を解き始めるべきタイミングが人によって変わります。
これらの事情を考慮して、自分にとって最善の期限を設定しましょう。
さいごに
上手く過去問を使おう
さて、如何でしたか?
過去問を開始すべきタイミングは各人の学習進捗等によって異なります。
早くに始めた方が良いのは分かっていても、それは理想と現実の折り合いをつけるといったところでしょう。
過去問はいつ開始すべきかだけではなく、その使い方も大事になりますのでそこも意識できると良いですね。
最善のタイミングでその時の最善の使い方が出来れば、それは非常に強い武器となるでしょう。
過去問の正しい使い方はこちらから⇩