冬に失速したくない浪人生へ
早いものでもう12月。
1か月半後には共通テストを控えいよいよ受験が近づいてきた感が強まってきますね。
この時期からは浪人生にとって本当の正念場になります。
というのも、浪人生はここから一気に現役生に抜かされていく傾向が強いからです。
「夏を制する者は受験を制す」なんて格言がありますが、こと浪人生に関していえば「冬こそが真の勝負」と言っても過言ではありません。
僕も浪人を経験しているので冬で現役生に捲られて不合格になる浪人生を多く見ました。
秋まではA,B判定出ていたのに、志望大学を3、4学部受けて全滅なんて人もザラです。
これは単なる不運かと言えば、決してそんなことは無いと思っています。
秋まで勝っていたのに浪人生が現役生に華麗に捲られるのには理由があります。
この記事を開いたくれたあなたは恐らく浪人生でしょう。
もしも、この冬に入って現役生に捲られたくないなら?
この続きを読むことをおススメします。
5分で読み終わりますが、現役生にひっくり返されることなく受験を終えられるでしょう。
前提:秋までの浪人生優位は当たり前
アドバンテージによって好成績取らせてもらっている
ここで話すことはこの先の内容のための布石のようなものです。
※「そんなの知ってるよ」と感じることがあるかもしれないので、その場合は次の見出しまで飛ばしてください。
正直、浪人生が秋までの模試でA判定、B判定取るのは何も凄い事ではありません。
考えてみて下さいね?
そもそも大半の浪人生は現役生よりも半年~1年多く勉強している訳ですよね?
言っちゃえば受験2周目です。
その上、現役生は毎日学校へ行き夏までは部活に忙しかった人も多いわけです。
この時間的優位、環境的優位など大きすぎるアドバンテージにより秋までは浪人生がリードさせてもらっているに過ぎないということです。
しかし現役生もこの時期からは学校に行く回数が減り、大半の人は部活も終わっているでしょう。
となると、これまでに比べて現役生も勉強に集中しやすい状況になることは分かりますね?
そして、もしあなたが早慶などを目指しているなら本腰入れた馬力のある進学校の現役生たちが追撃してきます。
詰んでるエンジンの大きさが違うので猛スピードで追ってくるでしょう。
その猛追してくる現役生との本当の戦いが冬にヒートアップする、ということを頭に入れた上で先を読み進めて下さい。
現役生と浪人生のピーク時期の違い
いつにピークを持って行くのがベスト?
受験勉強のピークはいつに持って行くのが良いでしょうか?
当然、受験本番ですよね?
いくら模試で成績が良くても、本番でボーダー超えないと合格は出来ません。
極端な話、一番初めの模試で全国1位でも受験期までにサボってしまい成績が下降して不合格では意味が無いはずです。
しかし、浪人生のピークは多くが夏前後です。
一方で現役生は時がたつごとにピークを更新していきます。
このピークの持って行き方を間違える浪人生が非常に多いです。
アドバンテージが大きく夏までは優位だった浪人生が最後にいとも簡単にひっくり返されるのは、このピークの持って行き方のせいです。
受験にピークを持って行くべきなのに、それが出来ていないという点について掘り下げていきます。
大半の浪人生が犯す過ち
これは慶應に入って浪人を経験した人たちと話していた時に気付きました。
大半の浪人生は、4~5月はアクセル全開で頑張ります。
現役時代に不合格だった悔しさ、浪人生活が始まった新鮮さなどから多くの浪人生が真面目に、高い集中力で勉強に取り組んでいます。
そして、受験2周目・現役生と比べて勉強だけしていれば良い環境という大きなアドバンテージにも恵まれて夏過ぎくらいまでは好成績である人が多いです。
ぶっちゃけ、この夏過ぎ辺りがピークになる受験生は多いでしょう。
ここからは失速します。
秋過ぎには若干成績が下降しますが、夏までのアドバンテージもあり目に見えて悪い所までは落ちません。
原因はそれまでの好成績に満足するのか、序盤から飛ばし過ぎたツケなのか、勉強する現役生もチラホラ増えてきて自力の無さが露呈する、など様々考えられます。
そして、冬~受験の間に完全に立場はひっくり返されます。
模試では優位だったのに気付いた時には立場が逆転している、という現象は浪人生には良く見受けられますが何故でしょうか?
以下の画像を見て下さい。
現役生が本腰入れ始める、アクセル全開になるのは夏前後。
その勉強が成績に反映されるには数か月掛かるので夏段階では、それほど大きな成績向上は見られないかもしれません。
現役生も秋ごろから成績は上昇しますが、その段階では依然として浪人生のアドバンテージが大きく働き浪人生優位には変わりません。
しかし先述のように秋~冬に浪人生の学力上昇が鈍化しても、現役生は激しく上昇し続けて受験期にピークに到達します。
そして、冬には大半の模試が消化されているので浪人生は現役生の猛追を肌で感じることは難しいでしょう。
このようにして、成長が鈍化する浪人生を気が付いた時には追い抜かしている現役生という構図が出来上がります。
つまり、浪人生が比較的サボってもアドバンテージを享受できるのはせいぜい秋まで。
冬に入ったら現役生が追い上げてきているのでサボるのは危険、ということになります。
その為には、画像でいうと①~②の間には属している必要があります。
②~③に属す=現役生に捲られるということになってしまうでしょう。
現役生がピークを迎える受験期に対抗するためには冬の期間の学習は非常に大事になってきます。
秋までに蓄えたアドバンテージを活かすも殺すも、この冬次第ということです。
冬に浪人生が意識すべきこと
ここまでの整理
ここまでをいったん整理しましょう。
これらを受けて、今後気を付けて欲しい事を3つに絞って説明していきます。
アドバンテージや過去の模試成績を忘れる
何度も繰り返しますが、浪人生の秋までの成績なんて良くても過信してはいけません。
その成績に浸って過度な自信を持つ事で結果不合格だった人は僕の周りだけでも大勢います。
その成績の良かった過去の模試は現役生の本領が発揮される以前の立ち位置です。
今後現役生が追い上げてきても尚その立ち位置にいられる保証はありません。
勝負は受験本番での成績ですよね?
そこでボーダーより上にいなければ模試の成績なんて一つも意味を持ちません。
これまでに抱えていたアドバンテージを保つためには、サボってはいけません。
サボった途端に、そのアドバンテージはいつの間にか消失し気付いたらひっくり返されます。
最後に、この冬を耐えて勉強できるかどうかだけで結果は大きく変わる事を覚えておいてください。
過去問でぶっちぎりで合格点を出し続ける
模試の成績を過信しすぎないようにと言いましたが、では何を信じれば良いのでしょうか?
この冬に信じるべきは「過去問」です。
志望校の過去問で合格点を余裕で出し続けて下さい。
毎年似たような受験層が受けた試験の合格最低点は、自分の立ち位置を知るにはうってつけです。
常に合格点を余裕で上回り続ける、という意識で日々の勉強に取り組みましょう。
過去の模試でA判定を何回も出した事よりも、毎回過去問で合格点を超え続ける事の方が遥かに信用できます。
過去問は合格点+2割取るべきという記事⇩
英語の過去問で得点を最大化する方法⇩
基礎レベルの知識の見直し
「え、この時期に基礎知識の見直し?」と思われる人もいるかもしれませんね。
基礎学習を今からめっちゃやれ!と言っている訳ではないので、ご安心を。
じゃあ、どういうことか?
「忘れない程度には見返してね」ってことです。
恐らく多くの人が秋~冬にはレベルの高い問題集や過去問を中心に解くと思います。
浪人生なので、それが然るべき勉強ペースだと思いますし、それ自体が問題なわけではありません。
ただ、レベルの高い知識に触れるあまりに基礎レベルの知識を忘れる現象が起きることがあります。
例えば、英検準一級の単語帳を覚えようと何か月もそればかりをやっていたらベーシックレベルな単語帳の単語に触れる機会が減って抜けが生まれるという感じです。
一回は全て覚えたとしても、何か月も触れていない&文中でも出会わないと忘れてしまうことがあるってことです。
これは単語に限らず暗記系には全般言える事だと思います。
なので基礎レベルの知識を頻度は低くても良いので適度に見返す、という作業は入れておいた方が良いでしょう。
さいごに
つまりは「これ」を伝えたい
何が言いたいかと言うと、実は超簡単です。
成績良くても調子乗んなよ?
冬に踏ん張れない浪人生は落ちちゃうから手を抜かず頑張れ
これだけです。
春から勉強中心の生活で結構メンタルきついと思うんです。
「あそびたいなぁ」とか「ダラダラしたないぁ」とか思うのがむしろ普通ですw
ただ、そこで秋までの成績に過信して冬に手を抜くと折角のこれまでの努力が吹っ飛びます。
いわゆる「詰めが甘い」になってしまうので、しんどいかもですが最後の最後まで手を抜かず気を引き締めて頑張ってください。
【最強の過去問の使い方⇩】
【時間が無い時こそ取捨選択!「やらないこと」を見定める方法⇩】