模試でA判定でも落ちたらそれは必然
「わーい、模試でA判定だ!これで落ちる訳ないぜぇグフフwww」
「なんてったって模試のA判定とは合格率80%以上だもんね!」
さて、本当にそうでしょうか?
A判定なら落ちないんでしょうか?
A判定だから受かるとは必ずしも言い切ることは出来ません。
A判定でも落ちる事はザラにあります。
模試の判定が絶対ということではありません。
A判定だけど落ちるという人もいます。
逆にE判定から受かる人もいます。
ここまで話すと模試の判定は信用するなと言っているように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。
A判定であるに越したことは無いです。
ぼくはA判定を積極的に目指すべきだとすら考えています。
「E判定でも気にすることは無いさぁ」
こんなこと軽々しく言うつもりもありません。
ただ、志望校の合格には模試の判定が全てではないというだけです。
今回は、そもそもの模試の捉え方、A判定なのに落ちる原因とその対処法などについてお話しします。
・なんでA判定なのに落ちちゃうんだろうね?
筆者については⇒こちらから
模試判定の捉え方
歯磨きしても虫歯になる事はあるから歯磨きしないよ、とはならない
この記事の本旨は「A判定でも落ちる事はあるよ!」という話です。
でも、冒頭の通りA判定を目指さなくて良いということにはなりません。
A判定が出るということは素晴らしい事です。
少なくとも模試を受けた時点では他の志望学生よりも相対的には良い位置にいます。
学力的には順調であることには間違いありません。
模試の判定は言ってみれば指標のようなものです。
より優れた判定であるほど志望校に対して近い位置にいると思ってください。
であればA判定が取れるように勉強を積み重ねていく。
それ志望校に近づいているということができます。
A判定でも落ちる事がある。
だからと言ってA判定を目指さない理由にはならないはずです。
それは「歯磨きしても虫歯になることはあるから歯磨きはしないよ」
という極端すぎる最早暴論のような考え方です。
だからこそ模試の判定には拘りを持って良い判定を目指すべきです。
と、ここまでは大前提となるべき考え方ですね。
ここからはA判定でも落ちる件について話を深掘りして行きます。
A判定だからと言って合格が保証されている訳ではない。
そもそも模試は模試。
そして受験は受験です。
練習では出来たけど本番は出来なかった。
練習試合では負けたことも無い相手に公式戦では負けてしまった。
こんな経験したことないですか?
たとえそれが10回に1回だとしても・・・
結果は結果です。
そうなってしまう理由は様々ですよね。
緊張して力が発揮できなかった。
普段しないミスが本番で出てしまった。
などなど。
受験という言ってみれば人生に関わるような大きな出来事です。
だからこそA判定で落ちる事に不可解な、やるせない気持ちになるのでしょう。
でも、他の事に置き換えてみれば絶対にないという話ではありません。
とは言っても、受験と模試判定の関係においてA判定で落ちる原因はある程度特定できます。
僕自身の受験の経験や、これまで見てきた多くの人から色々と学ばせてもらいました。
なんでA判定なのに落ちてしまうのか探っていきましょう。
A判定でも落ちる原因5つと対処法~落ちるのは必然だ
勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議な負けなし
A判定から受験に落ちる原因というのは一つではありません。
人によってその原因は異なるのが自然です。
主に考えられうる原因を5つ挙げてみました。
どれか一つでも当てはまれば余裕で落ちる事はあります。
そして、挙げている5つというのは決して偶然起きたものではありません。
起きるべくして起きた必然ということです。
勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし
これは受験にも当てはまる事です。
なんか分からないけど上手くいって実力以上の学校に受かる事もあります。
これはマグレ・奇跡と呼ぶべき現象です。
(運も実力ではあるので合格自体は誇るべき)
一方で、どんな理由であれA判定から落ちるというのには必然的な理由があります。
失敗に偶然は無いということです。
では、一つずつ説明していきます。
・偶然模試の出来が良く実力以上が出てた
模試でも受験でも、その瞬間の一発勝負です。
マグレパンチというのは起きるもんです。
上記の勝ちに不思議の勝ちありと同様に、マグレで良い結果が出てしまうこともあります。
例えば得意な問題ばかりが偶然出てくるとかそうですよね。
運も実力ではあります。
その模試ではツキが味方したということでしょう。
でも、これは本来の実力ではありません。
いくら模試の判定が良かったからと言って、それが時の運であるなら実力相応の力では受からないということです。
常にA判定が出ていること。
その時一回だけA判定が出た。
この2つは意味合いが全く違います。
偶然のA判定であれば、その結果自体は喜ばしい事です。
しかし受験でも運が味方するかは分かりません。
自分を客観的に見ながら邁進しましょう。
そして、運が味方することなくとも合格を掴み取れるようにならなければいけません。
※追加後スグにあなたのラインにPDFが届きます!
・模試の判定に過信して油断があった
「A判定出た!これで受かるわ!」
なんて思えば、当然気が抜けますよね。
過度にその判定を信用してしまう。
そして以降の勉強の手を抜けばそれは落ちるに決まっています。
そもそも模試判定というのは模試を受けた時の相対的な学力です。
そして模試の返却には時間差がありますよね?
模試が返却されるのは一か月~二か月掛かります。
その判定は一か月~二か月前のあなたの実力です。
今やったらどうなるかは分かりません。
ましてや受験が数か月後ならば、その間にも学力に差は付きます。
判定に過信して手を抜けば他の受験生に追い抜かれる可能性だって大いに考えられます。
これは特に浪人生にはあるあるかもしれません。
浪人生は勉強環境が現役生よりも優れています。
秋くらいまでは模試の成績が優れていることが多いです。
ここに慢心し、最後には「なぜか受からなかった」と泣く人が沢山います。
A判定が出ているということは、それまでの勉強は概ね正しかったということです。
学力的に他の受験生よりも優れている事にはなります。
慢心せず勉強を続ければ合格の見込みは大いにある訳なので、過信しないようにしましょう。
・学力的には十分だったけど志望校の個別対策が十分でなかった
これは簡単に言えば舐めていたということになるんでしょうか。
模試で高偏差値を取る、良い判定を取る。
これらは基本的な学力が高いということを意味します。
しかし、入試にはその入試に特有な傾向や出題形式がありますね。
その他諸々と模試だけでは測り切れない要素が絡んできます。
そのために受験生は過去問対策というものをするわけです。
極端な話、試験内容異なるでしょってことです。
なので模試の判定だけでは、入試合格の十分条件にはなりえないんです。
例えば、国立トップレベルに受かる人でも慶應法学部落ちるということはあります。
それは学力的に慶應法学部に劣るからではありません。
慶應法学部が国立とはかけ離れたバチバチの私立っぽい試験だからです。
一方で国立志望者は慶應経済の方が受かりやすいとされているのは慶應経済の試験内容が比較的国立に近く対応が容易だからです。
学力では間違いなく慶應より上なはずの国立トップレベルの受験生。
なのに慶應法に落ちるのは慶應法の対策をあまりしてこなかったからです。
これは、模試の判定が良くても志望校の個別対策不足で落ちることと理屈的には同じことです。
学力は十分でも、対策不足なら落ちる事は不思議ではありません。
学力的に充分であるだけでは足りないことがあります。
しっかり過去問解いて対策はしましょう。
・赤本120%活用法!
【攻略】志望校合格への決定打!ライバルに差を付ける赤本120%フル活用法を解説! - K.O diary
・10回に1回の不合格を引いてしまった
実力が発揮できなかったわけではなく、当日は持てる力を出したけど及ばなかった。
まあ、ありますよね。
難化したわけではなかった。
だけど普段よりもどこか解きにくい感じがしたり上手くいかない現象。
それが10回の内の1回になってしまったということですね。
厳しい事を言うと、それは偶然ではなく必然です。
一言で表すなら単に実力不足だっただけです。
難化した訳でもない。
自分の力が出せなかった訳でもない。
それなのに十分に解けなかったということは・・・
その問題を解く力がなかったと考える他ありません。
確かに10回の内の1回がそこで出てしまうことは残念というしかないですね。
でも、その1回を生み出してしまったのは自分自身。
その1回すら生み出さないように勉強しなかったのも自分自身。
結局、詰めが甘かったのか、漏れがあったのかは分かりません。
一分の隙も無いという状態まで持っていく事の出来なかった自分自身の問題です。
常に最悪の事態を想定する。
何が起きても。
難化しても。
体調が悪くても。
それでも余裕で合格できるレベルにまで持って行く。
このような意識を持って最後まで取り組みましょう。
この話からお分かりになるかもしれませんが・・・
当たり前のように毎回A判定を出せないっていうのは明らかな実力不足です。
その次元にを超えて初めて議論の土俵に立っているものと捉えて下さい。
>>「え、まだ慶應A判定出てないの?」1~2か月ありゃ誰でも取れるのに・・・
・緊張して普段しないミスをしたり力が発揮しきれなかった
たしかに本番に弱い人っていますよね。
緊張しちゃって思うように解けなかったり、ミスが出ちゃったりと。
緊張にも二種類あります。
良い緊張と悪い緊張です。
良い緊張。
それは、緊張感を感じながらも程よく高揚して寧ろ高い集中力を生みます。
一方で、悪い緊張。
これは過度な緊張感で焦りや思考停止を生み、いつも通りの事すらできなくなります。
もちろん受験で失敗する緊張は悪い緊張です。
これは、悪い緊張で落ちるくらいの瀬戸際で戦っていた自分自身に問題があると考えるべきです。
なぜなら、そのような緊張への対処は受験前に行うことができるからです。
そもそも悪い緊張を生まないよう、自信満々で何があっても絶対落ちないとすら思えるくらい高い状態に持って行くことで回避することが可能です。(慢心とは違う)
むしろ試験が楽しみくらいの学力的余裕があれば、悪い緊張とは縁が無くなります。
また、緊張による失点を事前に想定して、その失点があっても合格できるよう過去問では合格点+2割を取れるようになっておく。
そうすれば当日少しくらい失点しても問題なく合格することができます。
ここまで出来なかったのであれば・・・
落ちたのは緊張のせいではなく自分の問題としか言えないでしょう。
・過去問では「合格点+2割」取れるようになるべき
過去問で合格点なんて当たり前だろ?本当に受かりたければ「合格点+2割」を楽勝にしようぜ! - K.O diary
A判定取ったうえで確実に受かるには
常に俯瞰し慢心しない
ここまでA判定でも落ちるという話、その原因について話をしてきました。
じゃあ結局どうしたら良いのでしょうか。
それは、慢心せず、自分を俯瞰し、とにかく現状に満足しないことだと思います。
A判定取るのは立派な事です。
でも所詮は模試。
受験生は模試でA判定取るために勉強しているのではありませんよね?
志望校合格への道のりの中に模試のA判定があるに過ぎません。
少し模試の成績が良いからと天狗にならず、自分に足りない物をどん欲に見つける。
ほんの少しの落ちる可能性をすら排除するという心構えで勉強に取り組むべきです。
厳密には絶対落ちないということはあり得ないんでしょう。
それでも落ちる可能性を1%、0.1%、0.01%と限りなく減らしていきましょう。
簡単な話、過去問で満点取れるようになってください。
そうすれば事故や病気で重篤にならない限りは受かります。
ここまで持って行けなければ、それは自分に問題があります。
常にそのレベルを目指して勉強に取り組みましょう。
模試の判定には貪欲に、でも慢心せずに
さいごに
志望校に受かりたいなら模試ではA判定を目指すべきです。
それは学力を図る重要な指標にはなります。
でも、そこに驕ったら終わりです。
結果に驕らず常に上を、完璧を目指して勉強して下さい。。
一ミリも隙を与えない状態を目指すって口で言うほど簡単じゃありません。
もしかしたら不可能な事なのかもしれませんが、それくらいの気持ちで勉強するのは凄く大切です。
そこまで意識すれば自ずと結果は付いてきます。
⇒ 中3並みの学力から慶應大学に逆転合格した戦略とスケジュールはこちら
⇒【解決】私立文系が受けるべき模試は?選定基準や何がおススメはこちら