高校受験と大学受験の単純比較はナンセンス
世間一般では以下のように考えられています。
”高校の偏差値-10=妥当な大学”
偏差値50の高校に通っているなら偏差値40の大学に、偏差値60の高校なら偏差値50の大学に行く事になりますね。
でも、「これ、どこまで正しいの?」と思いませんか。
僕の感覚だと”高校の偏差値-10=行ける大学”という構図は大きくは間違ってはいません。
だからと言って、あなたがそれに当てはまるかと言えば別問題です。
自分の高校+10、20の大学に受かっても何ら不思議ではありません。
僕自身も高校の偏差値に関係なく大学に合格した類の人間です。
そもそも高校受験と大学受験を同列で比較し、高校を基に妥当な大学を割り出すこと自体ナンセンスなのでは?と考えています。
しかし高校の偏差値に関係なく上位大学へ合格できる根拠を知るためには、高校偏差値と大学偏差値のカラクリから理解しなければいけません。
今回は、”高校・大学偏差値のカラクリ”と高校に関係なく上位大学へ合格できる根拠を説明します。
高校・大学の偏差値の差
-10になるカラクリはこうだ
そもそも偏差値というのは母集団に依存する相対的な数字、つまり他者との比較の上で算出される数字です。
なので頭の良い人たちだけを集めて算出する偏差値50は、バカな人だけを集めて算出される偏差値50とは全く異なる数字ということになります。
進研模試では高い偏差値でも、河合や駿台全国になると低くなるのは後者の母集団=受験者のレベルが高いからです。
次に高校受験のことを思い出してみて下さい。
高校進学率は97%程度です。
殆ど全員が高校へ進学します。
ヤンキーでも、オール1でもどれだけ勉強ができなくても高校へ進学します。
そして高校の偏差値は、その人たちも含めて算出されます。
つまり、めちゃくちゃ勉強できない人~めちゃくちゃ勉強できる人まで一斉に測られるのが高校受験の偏差値になるということです。
一方で大学受験はどうでしょうか?
大学進学率は50%ちょっとです。
就職する人もいれば専門学校へ行く人もいますよね。
大学へ行かない人が全員勉強できないなんてことはないかもしれませんが、勉強が苦手であることを理由に大学に行かないという人が全国的に多数いることも確かです。
そして、メチャクチャ勉強できる層は大学へ進みますね。
つまり大学受験層というのは、高校受験の層から学力的に下位層が省かれて構成されることになります。
ここで初めに話した偏差値の構造について思い出してください。
偏差値は母集団によって数字が変わりましたね?
高校受験の母集団は勉強できない人も多く含んでいる。
大学受験の母集団では勉強ができない人たちがかなり少なくなっている。(勿論0ではないだろうが)
簡単に言うと、”大学受験の層”は”高校受験の層”よりもレベルが高いってことです。
母集団のレベルが上がると偏差値は素体的に下がりますよね?
なので勉強できない人も多く含んだ高校受験では高い偏差値でも、勉強できない人がかなり減った大学受験では偏差値が取りにくくなるんですね。
それが高校-10すると、その学校から行ける大学レベルになるということになります。
以上がカラクリになるんですが、そもそも論として高校受験と大学受験を比べる事自体がナンセンスなのでは?というのが筆者の主張です。
つまり、高校-10なんて当てにならないんじゃないの?ということです。
これからはその説明をしていきます。
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高校受験と大学受験を単純比較するのはナンセンス
高校受験への取り組み方=大学受験への取り組み方になるとは限らない
あなたは高校受験のこと思い出すことができますか?
そもそも高校受験って一部の意識が高い人を除いた多くの人にとって、人生掛けて頑張る!というよりは「何となくみんなするから自分も」みたいな感じが強いです。
恐らく大半の高校受験生はこんな風に考えているでしょう。
なんでこんな風に考えるかと言うと、そこまで真剣・本気でやる具体性を感じられないからです。
これは考えてみれば当然で、中学生なんてまだ将来を具体的に考えている訳ではありませんよね?
社会に出ることが何かも分からないし、とりあえず高校に行くから社会に出る事のリアルさも感じられない。
高校に行かない選択肢はないから何となく高校受験しているに過ぎません。
この状態で本気で勉強するっていう方が難しいわけです。
僕だってそうでした。
なんで高校受験のために勉強するか分からなかったし、別に高校なんてどこか行けるでしょみたいな考え方をしていました。
つまり、進学する高校は”高校受験への意識や勉強の結果”ということです。
そして、高校受験と同じテンションで大学受験をしたら高校から偏差値-10の妥当な大学へ進学する事になるって話です。
でも、ここで立ち止まって考えてみて下さい。
ここからが重要です。
高校受験以上に勉強しなかったら大学はどうなると思いますか?
高校-10に収まらず、もっと低い大学へ行く事になるでしょう。
全然勉強しなかったのだから当然ですよね。
じゃあ高校受験の時よりも意識高く勉強したら?
これは高校に妥当な偏差値よりも上の大学に行けます。
勉強しなかったら妥当な大学よりも低い大学へ行くという現象が起きる以上は、逆が存在しないということはあり得ません。
つまり、意識や行動の前提が高校受験と変われば、良くも悪くも大学受験ではまた違う結果が表れるということです。
高校受験では高校受験の取り組みの成果が、大学受験では大学受験の取り組みの成果が問われます。
なので高校受験=大学受験は早計なものと考えるほうが妥当です。
大学受験の勉強に対してどれだけ高い意識で、本気度で勉強できるかで大学受験の結果は決まります。
高校受験のように何となくで勉強すれば当然高校受験の二の舞ですが、気持ちを入れ替えれば高校受験の結果=高校の偏差値なんて適用されません
「いやでも高校受験で上手くいった人は大学受験でも上手くいく人多いじゃん」と考えられる人もいるでしょう。
しかし、問題の本質は生徒の学力ではなく環境の違いです。
具体的に知りたい方はこちらをご覧ください。
受験科目の違い
高校受験と大学受験ではもう一つ大きな違いがあります。
大きな違いとは受験科目です。
高校受験だと文系理系は関係ありません。
絶望的に数学ができなければ、その時点で偏差値の高い高校は難しいでしょう。
大学が慶應で同じだからと言って、僕が高校受験で勉強していれば他の慶應生と同じレベルの高校に受かっていたのか?と問われれば100%NOですね。
僕は開き直るしかないくらい数弱です。
中学校一年生の時に学校の内容すら理解できず自分なりに勉強しようと自宅で3時間かけて1問解こうとしましたが解けず、父親に質問したら見た瞬間に答えを出されたので絶望して数学はそこで終わりました。
これほどの数弱でも進学校出身と同じ大学へ合格できるのが大学受験です。
自分に不利なフィールドでも戦わないといけない高校受験と、不利なフィールドから逃げる事の出来る大学受験では勝負の難易度が全然違います。
そもそも求められる能力が高校受験と大学受験では違うってことです。
それにも関わらず、同じ受験だからと同列で単純比較するのは極めてナンセンスです。
高校でMARCHの付属に受かる人の方が、慶應法に行った僕よりも遥かに地頭では優れているという確信があります。
高校受験と大学受験の偏差値の-10といったカラクリとか関係なく、特に私立大学ではそもそも別個なものとして考えるべきでしょう。
高校がバカだからって可能性に蓋をするな
さいごに
高校受験と大学受験がまるで別物だということは分かってもらえましたか?
高校・大学受験では取り組み方から受験科目による適正まで全てが異なります。
あなたが今偏差値の低い高校にいたとしても気にすることはありません。
高校-10は、あくまで高校受験の延長線で大学受験をした場合の話です。
高校受験とは違う取り組みをして勉強すれば、もっと上を目指すことは十分に可能です。
自分の可能性に蓋をせず志望校を決めて下さい。
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