僕は逆転合格は可能だと思っているタイプです。
僕自身も大逆転での合格でしたので、逆転合格に必要な勉強法なんかは他の記事で色々お伝えしてきました。
そして、もしあなたが逆転合格を狙うのであれば絶対に意識しなくてはならいなことがあります。
それは「自分のレベルに合った学習を積み重ねる」ということです。
焦りは寧ろ空回りになりかねません。
逆転合格というのは、結果だけ見れば超スキップして結果を出しているように見えるかもしれません。
ただ、それはスキップしているように見えても厳密に言うと、物凄く短い期間の中で着実に一段ずつ階段を上っているに過ぎません。
ところが、多くの逆転合格を狙う人は一段飛ばしどころか、3段飛ばしで学習に取り組もうとします。
たしかに短い時間の中で合格を掴もうとするなら、チマチマと一段ずつ階段を上るなんて時間が勿体ないように感じる気持ちも理解できます。
でも、焦りから必要な階段をスキップしようとした学習は寧ろ遠回りになりかねません。
一段ずつレベルに合った学習を積み重ねるほうが結果的には早くゴールに到達できます。
逆転合格を狙う受験生に一段ずつ階段を上る必要性+焦らずに取り組むことの重要性を知ってもらうことが本記事での目的です。
逆転合格の本質は、階段をスキップすることではなく、短期間で着実に一段ずつ階段を上る事だと覚えておいてください。
焦って階段飛ばし学習をすることのリスク
身にならない学習は意味がない
自分のレベルに合わない階段飛ばしの学習をするということは、具体的にどのようなことなのでしょうか?
例えば偏差値40の人が、偏差値70の人が解くべき問題集を解くというのは以下のような状況です。
「英検5級レベルの人が、英検1級の問題集にいきなり手をつける」
英検5級レベルの人が英検1級を取るという目標を持つ事自体は悪い事ではありません。
ただ、いきなり1級用の問題集に手を付けるのは得策ではないでしょう。
問題集を解いても、解説を読んでも何も分からないのではないでしょうか。
このような取り組み方では何も得ることは無く、寧ろ合格に遠回りになってしまいます。
一見じれったいように見えても、自分のレベルに合わせて一歩ずつ階段を上る方が最終的にはレベルアップが早いものです。
これは逆転合格を狙う受験生にも同じことが言えます。
志望校の問題が難しいからと、自分がそのレベルにないのに背伸びだけしても得るモノは少ないです。
不毛な満足感による勘違い
焦りから自分のレベルよりも上の学習をして最悪なのは、「不毛な満足感」を得てしまうことです。
これは不思議なものですが、自分のレベルよりも高いものに手を出すと、実際の自分のレベルは上がっていないのに自分自身がレベルアップしたように錯覚します。
偏差値40の人は偏差値70向けの問題集に取り組んでも偏差値40です。
断じて偏差値70になったわけではありません。
でも何故だか、偏差値70の人と対等になったような気がしてしまうのです。
そして、その意味のない満足感に痺れて本来自分が目を向けるべき課題から目を逸らします。
その結果は言うまでもありません。
本来目指すべきは、こんな不毛な満足感では無いはずです。
逆転合格を目指すということは、それまで多少なりともサボってきたということでしょう。(勉強法を工夫することをサボったのか、勉強量でサボったのか色んな意味合いがありますが)
それまでにサボった分のツケが回ってくるのは当然です。
そのツケの分は歯を食いしばってやらなければいけない期間が付いて回ります。
それにも関わらず、焦りから自分のレベルよりも上の問題に手を出し、しかも不毛な充実感を得て満足していては話になりません。
自分の本当の課題に目を向けて必要な学習をできないようであれば逆転合格は難しいものになってしまいます。
逆転合格に必要な「焦らない」とは
効果的な学習で早く・着実に階段を上る
冒頭にも述べた様に、短期間で着実に必要な階段を上る事です。
「短期間で着実に必要な階段を上る」とは具体的にはどういうことでしょうか。
それは、いまの自分のレベルに合った必要な学習を最も効率の良い方法で行うということです。
先述のように、階段飛ばしでは基本的には身に付くことが少ないです。
仮に一見身に付いたように感じても、土台がしっかりしていないので簡単に足元をすくわれます。
逆転合格とは博打ではありません。
仮に、一か八かで階段飛ばしの学習をして結果逆転合格することがあったとしても、そんなものは本記事を読んでくれる受験生には勧められません。
しっかり足元を固めて簡単には崩れない学力を受験までに身に着けることが大前提になります。
そのためには、自分のレベルに合わせた学習を行い、早く、そして着実に一段ずつ階段を上ることが肝要です。
結局これが、確率高く短期間で逆転合格を成し遂げる近道だということです。
残された時間に対して頭を冷静にする
例えば、受験までの残り期間が3か月としましょう。
これを多くの人は3ヶ月「しか」残っていないと考えます。
3か月「しか」と考えれば当然焦りは出ます。
焦りが出ると、あれもやらなきゃこれもやらなきゃと考えますよね?
そうすると「単語は2週間で終わらせたい」のような、とにかく過度に短い期間で仕上げて、とにかく色々詰め込もうとします。
しかし、このような考え方は逆転合格には逆効果です。
もっと余裕を持った考え方をしてください。
気持ちの上で焦るのは必要ですが、頭(思考)まで焦ってはいけません。
頭を冷静に保って、残り期間をフルに使いながら最も効率良く学力を引き上げる方法を考えて下さい。
焦りから、あれもこれもと考えるのは止めましょう。
やることは少なければ少ない方が良いに決まっています。
焦って必要ない事まで詰め込もうとすれば、本来必要な基礎的なステップもすっ飛ばしかねません。
また、「単語は2週間で仕上げる」のような、根拠もなく過度に短い期間で仕上げようとするのもやめましょう。
そんな短期的な視野で考えるのではなく、残された期間を全部使ってトータルで何をするのが効率的なのか考えて下さい。
余りに過度に短い期間で設定すれば、勉強計画に偏りが出たり、一つ一つの学習がおざなりになってしまったりします。
逆転合格は8割方は、その戦略で決まります。
正しい戦略を立てれば、後は実行のみで受かります。
一方で、戦略を間違えた時点で不合格は決定的になってしまいます。
気持ちは焦っても、頭は常に冷静にして戦略(学習計画)を立てて下さい。
さいごに
勝ち戦で自滅してはいけない
冒頭でも述べましたように、逆転合格自体は全然不可能なことではありません。
学力自体は短期間でも大幅に伸ばすことが可能です。
つまり、勝ち戦は転がっています。
にも関わらず、焦りから何段も階段を飛ばしたりすれば、それは自滅でしかありません。
本来着実に学習を進められれば、逆転合格は成し遂げられていたかもしれないのです。
勝ち戦で自滅することほどアホらしいことはありません。
逆転合格を目指す際は、とにかく焦らず取り組んでください。