まずは質問の共有から。
単語も文法もある程度できるのに、長文読解となると何故か得点できません。
原因があれば教えて欲しいです。
質問者様は高3生で慶應経済志望。
少々フワッとした質問だったので、
こちらもやや抽象的にはなったが、
ちょっとだけ気合入れて返信してみた。
興味がなければスルーでも構わない。
でも今英語が苦手なら、
僕の回答に思い当たる節があるはず・・・
以下、回答。
注1:質問者様のアカウント名が漢字フルネームだったので、プライバシー保護のため名前は「○○さん」に変えてある。
注2:少しでも読みやすいように太字・赤字は手を加えた。
注3:それ以外は全部ラインから丸っとコピペなので、もし読みにくかったらすまん。
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長文で得点できないのは、基本的には結局そもそも読めてないから。
これが一番です。
考えてみて下さい。
英語の問題である長文や設問などを全て平易な日本語バージョンで解いたら大して難しくはないと思います。
でも英語になった途端難しく感じる。
それなら英語が読めてないだけ。
だから大きく言えば、そもそも読めてないってことが根本原因になります。
勿論例外はある。
選択肢うんぬんで、ということも中にはありますから。
それでも長文で著しく得点落とすなら、最大のシコリは読めてないこと。
少なくとも模試で志望校の慶應経済A判定相当の偏差値すら取れてないなら、まず読めてない。
だから選択肢うんぬんは、一先ず今回は割愛です。
(メインの話で長くなり過ぎる、というのもあって)
じゃあ、その読めてない原因は何か?
を以降でザックリですがお伝えします。
お伺いした情報のみですと現状の〇〇さんの英語レベルや読めない文章のレベルなどが分からず、原因の特定は難しいですが、以下いずれか、もしくは複数個によるものだと考えられます。
1. 単語や文法がまだまだ未熟
2. 単語や文法的に十分でも英文解釈が苦手で正確に文構造が取れないことが多い
3. 長文慣れの不足や、長文の取り組み方の問題
それぞれを全て詳細に書くととんでもない量になりそうなので、一先ずは順を追って簡単に補足していきます。
(そのつもりだったんですが長くなりました、すみません)
ただ、その前に大前提の共有から。
英文というのは、単語・文法・英文解釈から成り立ちます。
単語を知らなければどうしようもない。
英文のルールである文法が知らなければ正しく文構造を取れない=正確に読めない。
単語や文法を知ってても、それを状況に応じて活かせなかったり当てはめられなければ文構造が取れない=正確には読めない。
だから、知識があった上で、それを使って正しく読める必要がある。
これを踏まえて以降をご覧ください。
まず1に関して。
単語や文法が"ある程度"できる。
この水準がかなり不明瞭なので、まずはここが怪しいなと感じました。
例えば単語。
見出し訳ができている、くらいの感覚なら読めないのも納得です。
単語なんていうのは見出し訳は勿論、それ以外の意味、品詞や品詞に応じた意味、自他動詞の区別、前置詞、派生語の意味など、大学受験用レベルの単語帳ならどれも覚えていて然るべきだと思ってください。
例えばfine。
この単語自体は中1でも使います。
ですが、名詞になると「罰則、罰金」という意味になる。
fineの定番の意味だけ覚えてるくらいじゃ意味不明になりかねません。
また、意味だけでなく品詞も異なるので、これを知らなければ文構造を取ることも難しくなります。
当然読めるはずがありません。
もしくは形容詞のまま訳しても、文脈によっては「繊細な」や「細かい」みたいな意味も持つので(というか大学受験での形容詞fineはこっちがメイン)、意味的に通らなくなります。
in this respectの「この点においては」みたいなのと、良くあるrespect「尊敬する」では全く別物とかの方がイメージ湧きますかね?
これは他のどの単語でもそうだし、文法でも同じです。
文を読むベースのベースである、単語や文法知識が分かったり分かんなかったりする時点で正確に読むことは困難になっていきます。
だから"ある程度"というのは怪しいと感じた、ということになります。
つまり、"ある程度"の水準がかなり低いところにあるかもしれないということだと思って下さい。
これは○○さんの具体的な学習進捗が分からないと何とも言えない所ではありますが、ここに当てはまるなら読めないのは必然です。
次に2に関して。
これは、知識があるからって正確に読めるとは限らないってニュアンスです。
一つ簡単な例題を出しますね。
イメージを持ちやすくなると思うので。
whether either the materil or intellectual changes in the past half century produced comparable changes in the American charactor is difficult to determine.
単語は難しくないと思います。
(難しいと思ったら即上記の1に該当)
文法事項も単体では難しくありません。
でも、この中に気付くべき文法要素は3つ詰まっています。
・Whether~American charactorは名詞節でこの文の主語、V(述語動詞)はis であること
・orはthe materialとintellectualを繋いでchangesに掛かっていること。
・determineの目的語は主語であるWhether~ charactorsまで。(This examination is difficult to passと同じ原理)
それぞれの文法要素を全て見抜いた上で、かつ何が主語で何が述語動詞になるか等を把握しなければいけません。
この例題が解ける解けないは重要じゃありません。
かなり簡単なものですから解けて当然くらい。
じゃあ何が言いたいかというと、難しい文章であっても必ずこのような作業が必要になるってこと。
知識が単にあることと正確に読めることは別物って話。
知識があるのは前提として、それを如何に使って正確に読むかが問われます。
早慶志望であろうが、ゆっくりにでも正確に読める人って実は少ないです。
"読めてる気"になってるだけ。
みんな速く読むことに意識が行きがちですが、そもそも正確に読めてすらないのに速くなんて読める訳がないんですよね。
当然過去問だってすぐに頭打ちが来ます。
少し話が逸れましたが、英文解釈が苦手で正確に読めてないんじゃないか、という懸念も大いにあります。
最後に3について。
これは知識もあって、ゆっくりなら正確に読める。
だけど長文読解になると点が取れなくなる、というパターン。
これなら深刻じゃありません。
・単に自分が読めるスピードを超過して読もうとしてる。
・木を見て森を見ずになってる。
その時々のレベルに応じて、自分が出せる限界速度は決まってます。
その速度内なら正確に読める。
そこを超えたら正確さとのバランスが崩れて文字を目で追うだけになっていき、読めなくなる。
これは正確さも保てる限界速度ギリギリで読みつつ、その限界を引き上げるように練習すれば解決です。
また、木を見て森を見ずっていうのは一文一文に気を取られ過ぎて全体像や文意が頭から消え去ってしまう現象です。
だからその一文単体では訳せてたはずなのに、次の文とか読み進める内に読めてた箇所が何言ってたか順々に忘れていく。
当然得点には繋がりません。
でもこんなのは日頃の意識の持ち方で割と簡単に解決します。
要するにとか、つまり?と頭を整理しながら読む癖であったり、一段落ごとに一言で要約して超簡単なメモ(殴り書きでいい)を残しておく。
これを習慣づけていけば改善されます。
特に一言メモを残しておくだけでも、段落ごとの要約になってるので少々前の内容を忘れても、それ見返すだけで文全体の流れや文意はスグ掴めます。
これらはいずれにしても、慣れや取り組み方一つでも改善は難しくないのであまり気に留める必要はないですね。
この辺が原因なんだとしたら寧ろ現時点では、ゆっくりにでも正確に読めてることをポジティブに捉えるべきだと思います。
ツラツラと書き連ねましたが多くの場合は1.2に該当します。
自分は3に該当すると考える人でも、話を聞いていくと結局は1.2であることが大半。
つまり、ゆっくりにでも正確に読めるだけの知識や英文解釈力が欠如しているってことです。
その上で3ということは勿論ありますが、ハードル的には1.2.3の順ですから。
とは言え、フンワリとしか話を伺っていない現状ですとここまでしか言えないです。
個別具体的な事となると○○さんの情報をもう少し頂いてからでお願いします。
ただ、何だか長尺になってしまったので分かりにくい箇所や乱文もあるかと思います。
その辺は大目に見て頂きつつ、何か理解に苦しむ箇所があればそれは再度仰って下さい。
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とまあ、このように回答した。
今あなたがもし長文苦手なら説明した通り、
以下のどれかしらに当てはまると思う。
1. 単語や文法がまだまだ未熟
2. 単語や文法的に十分でも英文解釈が苦手で正確に文構造が取れないことが多い
3. 長文慣れの不足や、長文の取り組み方の問題
で、自分がどれに当てはまるかを的確に分析することが大切。
長文が苦手なのは偶然じゃないし、
決して運が悪いからでもない。
苦手なのには原因が必ずあって、
そこで躓いているというだけ。
そこを見極めることなく闇雲に勉強しても、
的を外したことをし続けることになる。
そういう勉強はいくらしても、
現状の課題解決にはならない。
当然成績向上にも繋がらない。
「やってるのに」と思いながら、
時間だけが過ぎていくという、
何とも悲しい結末を迎えるよ。
ちなみに今回の質問者様は、
「1.2である現実を受け止めるのが怖かったから3だと自分に言い聞かせてきたけど、話を聞いてやっぱり1.2が原因だと思った」らしい。
ここで目を背けて3だと逃げ続けていたら、
多分滅んでいたと思う。
そういう意味では、
いま気付けて本当に良かった。
現状を改善するには、
まず現状を正しく分析することが必要。
これは当たり前だけど難しかったりする。
それこそ目を背けたい気持ちが混じったりもするから。
でも、そこを蔑ろにすれば必ずツケが回ってくる。
やるべき事とやってることの嚙み合わせが悪く、
全てがチグハグでやることなすこと空撃ちになるんだ。
そうして受験が近づいてから、
事態の重さに気づくことになる。
結局は、いつ現実に立ち向かうかしかない。
今か。
痛い目を見てからか。
この考え方は長文に限らず、何でもそうだ。
苦手の原因を放置するというのは、
座して死を待つようなものだからな。
同じ悩みを持つ人もいそうな気がしたので、
”宿題”を送ってくれている人限定で共有してみた。
また共有できそうな質問があれば折を見て紹介する。
※メインの配信は20時頃。