「世界史の過去問を解かなければいけない」のは分かっているけれども、一体いつから解き始める必要があるのでしょうか?
ここに明確な答えは存在しません。
人による、だからこそ判断が難しいのです。
いたずらに早ければ良いのか?と言えばそうではありません。
じゃあ、理由もなく後回しにしても良いのか?と言えば当然そうではありません。
世界史の過去問を解き始めるべきベストなタイミングは、その人によって異なります。
周りがいついつから始めるから自分もその時期に始めれば良いということでも、一般的にいつから始める事を推奨されているから自分もその時期に始めよう、ということでもありません。
過去問をいつから始めるかに関して、適切なタイミングの見極め方があります。
今回は、世界史の過去問を始めるべき目安となるタイミングと、その注意事項について説明します。
あなたのベストなタイミングを見つけて下さい。
・世界史の過去問をいつから始めるか分かりかねる人へ
・過去問開始の目安となるタイミングと、その注意事項が分かります
過去問を始めるべきタイミング
通史を終えたタイミングで判断
いつ過去問を始めよう!という時期は断定できません。
ただ、目安とすべきタイミングはあります。
通史問題集を終えたタイミングが一考する目安になります。
例えば、7~8月、もしくはそれ以前で通史問題集を終えていた場合はテーマ史(各国史や文化史など)や実力をつける100題などを挟んで10月から過去問に本格着手でいいでしょう。
一方で、通史問題集まで終わるのが秋以降、場合によっては11月や12月でも終わっていないという場合は通史問題集まで終えたタイミングで過去問に入ると良いでしょう。
このように過去問に入るべきタイミングが異なるのは、受験生それぞれ学習進捗が異なるためです。
そして、通史の学習は過去問よりも確実に優先されます。
これは過去問演習を通じて得られるノウハウやテクニック、対策というのはベースとなる学力が無ければ活かすことができないからです。
これは例えるなら、腕は振らずに首を振りまくって50メートル15秒で走る人が100メートルを9秒台で走る人の超高度な理論を学んでも活かせないよねというのと同じです。
過去問で得られる効果を100%享受するためには前提となる学力が必要です。
そして、通史がしっかり仕上がっていれば大学受験程度の世界史はどんな試験でもある程度は対応できるようになります。
一方で、通史をすっ飛ばして過去問だけに注力してもそうはならないでしょう。(少なくともそうなれる可能性は限りなく低いでしょう)
なのでまずは、しっかり通史問題集を仕上げましょう。
そして、そのタイミングに応じて上記の時期を目安にレベルの高い問題集を挟むか、過去問に取り掛かるかを判断して下さい。
そりゃ理想は早いに越したことは無い
当たり前ですが、過去問着手は早ければ早いほど良いに決まっています。
過去問を用いた対策というのはやろうと思えば無限にできてしまいます。
10年分以上を繰り返し解いて満点に近づける
志望校以外の過去問を問題演習の一環として解く
大きな傾向も問題個別な傾向も把握して効果的なアプローチを取る
炙り出した課題を一つ残らず潰すために対策を行う
本当に満足のいく過去問の活用が出来れば、その効果は絶大です。
しかし、これにはそれなりの時間を要します。
早くにベースが仕上がって過去問に取り掛かれるのであれば、その分だけ色々できる事が増えます。
そして、得られる効果も大きくなります。
理想を言えば多く解けるほど望ましいわけです。
その為には着手が早いほど良いのは言うまでもありません。
しかし、それはベースとなる学力があってこそ。
いたずらに早ければ良いということではありません。
あなた自身の学習進捗と受験までに残された期間を加味して、焦らず固めるべきベースが仕上がったタイミングで手を付けるようにしましょう。
過去問を多く解くことによる詳しいメリットは以下の記事をご覧ください⇩
直前でも大丈夫
万が一、通史問題集を仕上げるのに時間が掛かってしまった場合でも悲観しないでください。
あなたの受験勉強の目的は志望校の合格なはずです。
過去問を少しでも早く解いたから合格するということにはなりません。
踏むべきステップをしっかり踏めているか、これが一番大切です。
しっかりベースを固めた上で過去問に入る、このことだけを意識してください。
もしも過去問に入るのが12月や1月になろうとも焦らないでください。
過去問に取り掛かるのが12月や1月になるということは、確かに学習の進度が遅かったということになります。
もっと早くに学種を進めて過去問に入れていたらそのほうが良かったに決まっています。
でも、それはもう過去のことです。
もう取り返せない過ぎた事を考えても何も変わりません。
その状況で、通史問題集でベースが固まる前に焦って過去問に取り掛かってしまってはそれこそもう取り返しがつかなくなります。
その時々で最善の選択をしなければなりません。
仮に過去問開始が12月や1月になっても、十分に活用する術はあります。
そこまでのベースがあれば、僅かな期間でも過去問を使って合格率を上げる事は可能です。
いや寧ろ、ベースが整っているからこそ残された期間で過去問の効果を享受できるのです。
もしもベースとなる学力を仕上げるのが遅くなってしまったなら、それに応じたベストチョイスがあるはずです。
しっかりと通史問題集で基礎を固め、その上で過去問に入るという適切な手順を踏めるよう意識しましょう。
⇩「やばい間に合わないかも」と感じている人にはきっと役に立ちます⇩
【注意】完璧を求めて後手に回らないこと
受験生の中には過去問に取り掛かるべきタイミングにも関わらず、それを避ける人がいます。
過去問で自分の実力がハッキリしてしまうことが怖い
もう少し精度を高めてから過去問には行った方が良いのではないか
こんな風に考えてしまうことが原因です。
確かにここまで、しっかり基礎は固めてから過去問に入るべきだとお伝えしてきました。
しかし、それは最低限という意味です。
過去問を解いても自分に足りないものが分からない、埋めるべきものも分からない、本来得られるはずの過去問の効果も得られないようなベースが固まっていないのでは意味がないからです。
本来過去問をやり始めるべきタイミングを逃して、ダラダラ先延ばしにすることとは違います。
意味もなく先延ばしにすることは絶対にやめましょう。
解くべきタイミングが来たら即過去問に取り掛かってください。
時間は有限です。
特に受験までの期間なんてあっという間に過ぎてしまいます。
可能ならば少しでも早く過去問に着手して、得られるエッセンスを少しでも多く吸収した上で受験に臨むほうがシンプルに合格率は高くなります。
これをやらずに後手後手に回るとどうなるか。
できる事をしなかったがために不合格になる可能性が高くなります。
受験においてこれほど愚かで、これほど悔やむべき取り組みはないでしょう。
冷静に自分の状況を把握することは重要ですが、自分の感情に応じて「後回しにする理由」を作り出すことはしないように気を付けて下さい。
さいごに
結局は噛み合わせの問題
いつから過去問に取り掛かるべきか、は各人の最善のタイミング次第です。
早くに過去問に取り掛かっても空回りする人もいます。
逆に無駄に先延ばしにすることで得られるチャンスを逃す人もいます。
その人にとって最も効果が大きいドンピシャなタイミングこそが答えです。
その時期での学力と残りの期間との噛み合わせが最も良いタイミングということです。
これを適切に見極める事も受験で必要な能力の1つです。
下手したら単なる勉強よりも難しいかもしれませんが、この能力に優れている人は寄り道せず真っすぐに最短距離で合格への道を歩むことができるでしょう。
今回お伝えした目安を一つの参考に、あなたにピッタリなタイミングで過去問に取り組めるようになってください。