世界史過去問は宝箱
あなたは世界史の過去問を、
どのように使っていますか?
「世界史なんて知ってるかどうか」
「過去問はその知識の確認で使ってるよ」
もしもこんな風に思ってるなら、
今すぐに考えを改めて下さい。
たしかに世界史は知ってるかどうかです。
しかし、それだけではありません。
知ってるかどうかだけの次元を超えて、
取り組むことが出来れば、
世界史はあっという間に伸ばせます。
そこには過去問が宝箱のような存在です。
けど前もって言っておきますね。
「知識を体系的に理解しよう!」
こういうことではありません。
むしろ私立文系の世界史では、
そのような考えは寧ろ非効率的です。
今回は世界史の過去問活用法について。
なぜ世界史の過去問は宝箱なのか。
どのように使うべきなのか。
この辺りを包括的にお話しします。
過去問の復習の鬼になれば、
世界史は一気に伸びる。
そのニュアンスを掴んで欲しいです。
・世界史の過去問をやってる・始めるあなたへ
・過去問は本当に強力な武器よ
この記事の信ぴょう性
絶対に伸びる
世界史の過去問は宝箱。
ここにはまず実体験があります。
僕は実際に過去問を解きまくって、
約1か月でかなり伸ばせました。
早慶で合格できるくらいのレベルから、
文句なしの得点源への昇華に成功した。
こんな背景があります。
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受験生に教える中でも同様に、
過去問を有効活用することで、
一気に点数を伸ばす方を沢山見てきた。
勿論これは単に解くではなくて、
意図・目的を持って相応のやり方が必要です。
本記事ではその辺も詳しく説明しています。
比較的短期間でも出来ることなので、
あなたが世界史の過去問を通じて、
点数を伸ばすのに大いに寄与するはずです。
また僕の教え子たちが成績爆上げした、
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あなたが思うより世界史は私立簡単。
それを肌で感じてください。
知らなきゃ損:私立文系の世界史の特徴を押さえよう
これを知るだけで私立世界史が一気に簡単になる
世界史過去問の活用法についてまずは、
私立文系の世界史について特徴を理解しましょう。
ここを押さえてからの方が、
後の話が分かりやすくなるからです。
世界史は知識を理解しているかどうかより、
知っているかどうかの知識ゲーであることは、
薄々気付いているかもしれません。
その通り。
私立世界史では用語への理解は不要です。
いつ
どこで
どんな経緯があって
何がきっかけで起きて
その後どうなったかなど
馬鹿正直に体系的に説明できる必要はありません。
解答に当たっていくつかの、
キーワードを覚えるだけで対応可能。
例えばウェストファリア条約なら30年戦争とか、
1648年というキーワードだけ押さえておけば、
解答が可能ということです。
連想ゲームみたいなものですね。
しかし厄介なのはここから。
たとえばAという知識を問われている時に、
そこに気付けるかどうかも極めて大きな問題。
難関私立大学ではこの手の出題は多いです。
たとえ知識Aを知っていたとしても、
それを問われていることに気付けなければ、
当然正答には辿り着けませんよね?
先のウェストファリア条約なら、
1648年に締結とは言わず、
1600年代半ばとほのめかすだけ。
「神聖ローマ帝国の死亡証明書」から連想させたり、
世界最初の近代的な国際条約という文から、
答えを導かせようとしたりします。
つまりその条約を知っているだけではなく、
気付けなければいけないということです。
知識Aに簡単にたどり着ける場合もあるし、
知識Aに辿り着きにくい場合もあります。
そこは出題の仕方次第ですが、
これでは正答率に波が出てしまいます。
この際にその用語を丸々全てを、
体系的に理解しなければいけないのか、
と言われればそうではありません。
この点には二つの解決法があります。
まず一つは知識Aを体系的に、
包括的に内容を理解していることで解決できます。
どんな出題方法をされたとしても、
その知識Aへの理解が完璧なら、
間違いなく正答に辿り着けるでしょう。
しかし私立世界史では、
覚えるべき事項が腐るほどあります。
世界史が大好きであったり、
世界史博士のような理解がなければ、
全てを体系的に理解するのは難しい。
少なくとも明らかに費用対効果が悪いです。
どう考えたって面倒。
一方で私立世界史には用語を問う際の、
出題パターンが決まっています。
そして、そのパターンは決して多くありません。
覚えるというよりも慣れで解決できる範囲内です。
一通りの用語をある決まったパターンに応じて、
解答できるというレベルにまで上げられたら、
その解答できる出題パターンを増やす方が、
無理が無く早く対応できるようになります。
その上、私立世界史では論述も殆どありません。
深い理解などが無かったとしても、
出題パターンさえ覚えておけば、
殆どすべての問題に対応できるのが実情。
またある程度出題頻度の高い用語は、
出題パターンが複数ありますが、
出題頻度の低い用語にパターンは殆どありません。
ここに類する用語に関しては、
シンプルにその用語自体を知っておけば、
それだけで対応する事が出来ます。
用語集頻度1レベルの用語を、
マニアックな角度から出題してきたら、
それは最早捨て問として考えて大丈夫です。
こんな私立世界史の特徴を踏まえて、
過去問の活用法を見ていきましょう。
世界史過去問の活用法の全て
どうやって使う?
基本的には復習が全て。
そう言えるくらい復習が大事です。
ただ1点だけ過去問を解く際にも、
大切なことがあります。
分かりやすいキーワードが用意されてるのか、
解答に当たってのヒントは曖昧にされてて、
推測して解くべきなのかを考える事です。
例えばさっきのウェストファリア条約なら、
以下の二つのようなイメージを持ってください。
1648年に締結された。
これくらいシンプルで直球なのか。
ルターによって1517年に始まった宗教改革から、
約100年後に起こった戦争を終結させた条約、
のようにやや遠回しな出題なのか。
こういう意識を持つ事で復習の効率が上がったり、
自分で考えて推測する事で出題パターンへの、
ストック吸収率が良くなります。
それ以外は解くのはサーっと流しちゃって大丈夫です。
制限時間を最大まで使わなきゃいけない、
ということは別にありません。
それ故に凡ミスするのはダメですけど、
やること終わったら解くのは切り上げて良い。
で、もっと大事なのは復習です。
復習では2点。
意識してください。
出題パターンというのは、
どのキーワードをヒントに出題されているのか、
推測系の出題ならどのように推測するべきなのか、
ということです。
大切なのは単にその問題が正答か否かよりも、
解説の根拠と自分の解答の根拠が一致しているか。
○○に~~とあるので答えはA、
のようにパターンを把握します。
このパターンをストックすることが、
結局は世界史攻略の近道です。
そのパターンは決して多くありません。
「あ、又このパターンか。前も似たようなのがあったな」
復習を繰り返していくと、
こんな風にストックが蓄積されていきます。
理解したり考えるよりも、
多くの問題を解いてこの感覚を養う方が、
疲れないし手っ取り早いです。
また復習する際に未知の用語が出たら、
それはピックアップして覚えるようにしましょう。
初めて出会った用語なので出題パターンは、
その1個しかその時点では知らないと思います。
が、まずはそれで大丈夫です。
過去問を多く解いていくうちに、
恐らくは何度か出くわします。
そこでパターンは覚えていってください。
何年分やれば良い?
志望上位の過去問であれば、
10年分はやることをお勧めします。
そうすればその学校・学部で、
どんな出題パターンが好きなのか見えてきます。
どの年代からの出題が多いのか。
単に明確なキーワードから導く系が多いのか。
推測させる系が多いのか分かります。
この傾向が分かるのは大きいです。
例えば中世が頻出範囲だったとして、
キーワードから引っ張る系の問題が多いなら、
中世では多角的にキーワードを覚えるのが有効で。
それを基に対策を練る事が出来ます。
また、その試験の求める用語のレベルも分かります。
マニアックな用語の出題が多いと思うなら、
用語集の頻度の低い用語を重点的に覚えるのも、
効果的な対策になるでしょう。
【クソ重要】過去問は受けない学校のもやるべし
世界史の過去問では、
受けない学校の問題でも解くべきです。
ある一定のレベルまで仕上がったら、
最早過去問を問題集として沢山解くのがいい。
しかし単に解くだけでは意味がありません。
上記のような復習はしっかり行ってください。
例えば早慶なら多少傾向は違っても、
求めるレベルが似通っていることは多いです。
マーチならマーチで、
求める用語のレベルは似通っていることが多い。
ただ全てを10年分という必要はさすがに無いので、
志望度上位のもの以外は何年分だろうが一冊で十分。
勿論余裕があれば、
これ以上解く分には一向にかまいません。
なぜ受けない学校の問題まで解くべきかというと、
様々なパターンの問題に出会えるからです。
知識Aという用語も過去問で五回で会えば、
5通りの出題パターンに触れられますよね。
5回も出会えばパターンはある程度一定化してきます。
それだけ出会えばパターンにも慣れてきて、
覚えようとせずとも勝手に体が慣れてくるので、
反射的に解けるようになります。
また多くの過去問を解くことで、
沢山の未知の用語にも出会えるでしょう。
同レベルの学校では同じような用語を問うこともしばしば。
慶應志望でも早稲田の過去問を解くと、
未知の知識の強力な補填になります。
僕は慶應志望でしたが早稲田も文系は一通り解きました。
これもパターンのストックを増やすため、
未知の用語の補填を行うためです。
早稲田社学を解いた時に難しすぎて死滅したことが、
後の慶應法の頻度の低い用語対策に、
大いに活きたと思っています。
このように未知の用語を知る上でも、
既知の知識の出題パターンを増やす上でも、
様々な問題を実践的に出題してくれる過去問は、
本当に宝箱のような存在です。
何回繰り返すべき?
何回という明確な基準はありません。
定期的に何回でも解くと良いと思います。
というのも何度も解くことで、
自分の復習の成果を確認する事が出来ます。
未知だった知識は頭に入っているか、
その時は知らなかった出題パターンに、
対応できているかなどが分かります。
それらは体が覚えて反射的に解けちゃうくらい、
染み込ませるのが良いです。
というか頭使わなくても頭に入っていくので、
そっちの方が頭でっかちより楽で効率的だと思います。
ですが全てを解く必要はありません。
時間が勿体ないです。
間違った問題や正答の根拠が解説とは違った問題に、
チェックを付けておきそこだけパパっと確認すればOK。
一瞬で対応できなければ飛ばして貰って、
後から改めて復習してください。
そうすれば10~15分で解き終わります。
そして一度復習もしたものなので、
解説読み直せばすぐに思い出すでしょう。
復習も込みで30分程度で、
終わらせちゃって大丈夫です。
こんな感じなので繰り返し解くと言っても、
大して時間は掛かんないです。
意外と2~3回繰り返す程度では、
完璧になっていないものだったりします。
なので時間も掛からないことですし、
5~10回程度やるのが良いと思います。
復習に次ぐ復習をしていれば、
出題パターンも未知の用語も、
殆ど無い状態で本番に臨めますよ。
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さいごに
過去問マスターになれば本番は余裕
ここまで私立世界の過去問活用法、
復習の仕方などについて話してきました。
改めてになりますが私立世界史は知識の有無と、
それが問われていることに気付けるかというだけです。
そのストックさえ多ければ対応できて、
体系的な理解をするよりも遥かに効率的。
そしてそのストックを増やすための、
飛び道具とも言えるのが過去問です。
宝箱のようにストックを増やす材料となります。
正しく過去問の使い本番無双しちゃってください。
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