「歴史総合はやるな!」
「やるとしても一番最後でいい!」
「歴史総合で落ちるなんてない!」
歴史総合が導入された直後から終始、
僕は自分の教え子にこう話していました。
2024年度に初めて歴史総合が入試に導入されましたが、
その結果を見てもこの主張に変わりありません。
やっぱりノー勉が軸。
基本対策いらない。
やるにしても余力あればくらい。
歴史総合やってないから落ちる?
そんなことは起きえないですよ。
国立受験については正直分かりません。
でも私文受験には断言できます。
とはいえ、まだ腑に落ちないかもしれません。
本当にやんなくていいの?という。
以降でその辺を詰めていきます。
歴史総合がノー勉でもいい理由です。
いや寧ろ、ノー勉が武器にさえなりえる。
やらなくても受かることに時間使うのではなく、
もっと合格に寄与する時間の使い方をしましょう。
それを分かってもらうための内容です。
・歴史総合を勉強すべきか迷っているあなたへ
・ノー勉でいい理由が分かります

そもそも歴史総合とは
概要
ご存じかもしれませんが、
簡単に歴史総合の概要を整理しましょう。
駿台予備校は以下のようにまとめています。
学習指導要領によれば、歴史総合を学ぶ目的は、「近現代の歴史の変化に関わる諸事象について、世界とその中における日本を広く相互的・多面的な視野から捉え、資料を活用しながら歴史の学び方を習得し、現代的な諸課題の形成に関わる近現代の歴史を考察、構想する」ことにあります。
引用:大学受験の歴史総合勉強法 新課程だからこその注意点 | 駿台コラム
すごく平たく言えば
”日本史と世界史の融合”
日本と世界を相互に捉え”近現代史”を考察する
こんなとこでしょうか。
歴史総合に関する情報が出回り始めた時、
まず僕はこんな風に思いました。
「え、今まで何が違うの?」
従来の日本史や世界史でだって、
近現代史では日本も世界も相互に関わり合います。
寧ろ、そこは切り離せません。
例えば第二次世界大戦。
日本なしで語れないでしょ?
僕は世界史選択でしたが、
近現代史では普通に日本が出てくる。
日本史選択なら逆パターンになるだけ。
そもそも相互じゃね?という。
勿論細かい部分では、
歴総合特有の何かがあるかも、
とは思ってましたよ。
でも歴史自体は不変だし、
従来と大きく変わるとは考えにくい。
ただ、この時点では仮設の域を出ない。
それが2024~2025年の一年で、
時を経るごとに確信になっていきました。
これが歴史総合ノー勉でいいとする理由になっていきます。
この辺を下段以降で見ていきましょう。
ノー勉でもいい理由
まず論より証拠
「歴史総合いらないわ」
そう初めに自信を持てたのは模試結果です。
冒頭の通り僕は教え子に、
「歴史総合はやらなくていい」と、
話をしていました。
だから彼らは歴史総合ノー勉で進めてた。
しかし河合全統記述模試や駿台全国模試では、
歴史総合が試験範囲に明記はされてませんでした。
だからどれだけ良い成績を教え子が取ろうと、
歴史総合いらないと断定には及ばなかった。
しかし早慶レベル模試や慶大プレでは、
歴史総合と明記されていたんです。
これは歴史総合の位置づけを測る、
いい物差しになると思いました。
そこで教え子が取ってきた成績は下記の通り。
上から順に
慶大プレ(法)日本史全国2位
早慶レベル模試 日本史全国35位
見て分かる通りどちらも2024年のもの
⇩
⇩
⇩
こういう成績を可能にする、
歴史科目勉強法マニュアルはこちら
「歴史総合は全然やってない」
「でも、これだけの数字が取れる」
「なら歴史総合の対策なんていらないよね」
こうなっていきました。
ほらやっぱり、てなもんです。
模試で確信に近いものを得ましたが、
それは入試を経ても変わりませんでした。
僕の教え子は歴史総合ノータッチ。
だけど慶應は文系全学部に合格者が出てるし、
marchも全大学に合格者が出てる。
余裕で受かりまくっています。
その内の5人くらいは入試後に話をしましたが、
その感想は僕の考え方と一致していました。
「基本やらなくていい」
「世界史・日本史が出来れば受かる」
「やるとしてもそこが出来て余力あれば」
「落ちるとしたら歴史総合じゃない」
「世界史・日本史が出来てないだけ」
口をそろえてこんな感じ。
寧ろ割り切ってやらないからこそ、
逆転合格できたと仰る方さえいた。
ただこれらの真意が分からないと、
きっとまだ腹落ちしないと思います。
ここは歴史総合ノー勉でいい理由と、
密接に関係してくる重要な部分です。
実際に受験に合格した、
教え子の話を織り交ぜながら、
下段以降で詳しくお話しします。
ノー勉でも誤差!落ちても歴史総合が原因じゃない
日本史・世界史では恐らく触れないであろう、
歴史総合特有の知識は出てきます。
これは入試を終えた教え子が言っていました。
リアルな声なので参考になります。
でも同時に、こうも言っていました。
「それが出来なくても合格には関係ない」
「歴史総合は誤差。決め手になることはない」
「世界史・日本史が出来てれば受かる」
つまり歴史科目の大勢は、
世界史・日本史で大勢が決まるってことです。
世界史・日本史が幹。
歴史総合は枝葉。
だから幹をちゃんと押さえれば受かります。
歴史総合で失点しようが取るに足らない。
確かに満点取ろうと思ったら、
歴史総合もやった方が良いですね。
1問も間違えられないとなれば、
誤差って概念すら許されません。
けど、満点必要?
てか満点狙ってやってる?
基本的に満点は必要ないじゃないですか。
現実的には取ろうと思っても、
中々取れるもんじゃないですしね。
どちらかと言えば得点源のラインに、
どれだけ早く持っていけるかの方が、
よっぽど大切で合否を分けます。
試験によっても違うだろうけど、
例えば8割で得点源となるなら、
まず早くそこまで上げること。
そこまで行けてれば優位に戦えるし、
歴史科目で落ちることはない訳ですよね。
だったら満点取ろうとするよりも、
まずその状態を作りたい。
むしろ枝葉である歴史総合に振り回されて、
その作りたい状態を作れずに終えるとか、
その状態になるのが遅いとかの方が、
よっぽどリスクとして大きいです。
ぼくが昨年教えた方でも、
慶應の歴史科目で満点はいません。
けどちゃんと合格できる、
得点源のラインには持って行っている。
だから歴史総合ノー勉で受かってるわけです。
そしてその目指すべきラインは、
従来の世界史・日本史で余裕で届きます。
もし不合格になっても、
それは歴史総合の対策不足じゃありません。
歴史総合の失点なんて誤差。
他の取るべきとこで取れてないだけ。
つまり世界史・日本史がしょぼいだけ。
世界史・日本史をちゃんとやれば、
模試で早慶A判定水準以上は普通に出る。
入試でだって得点源になる。
だから別に歴史総合ノー勉でも良いし、
それやってないから落ちた、
なんてことにはならないよってことですね。
結論:コスパが悪すぎる
もっと上手く時間使う方が賢い
結論としてはコスパの問題。
歴史総合はコスパが悪い。
これに尽きます。
大学受験は時間との戦いです。
その中でどれだけ成績を上げられるか。
だから、なんでもやる、ではない。
やった方が良い、なんてものは腐るほどあります。
でもそれを馬鹿正直に全部やろうとすれば、
時間が足りなくなってしまう。
そこで優先順位が大切になるわけですが、
その判断基準はコスパです。
掛けた時間や労力に対する、
点数というリターンの大きさ。
「試験の範囲に含まれているから」
「先生がこう言ってるから」
「ネットにこう書いてあるから」
こうやって思考停止するのではなく、
残された時間や自分の置かれた状況から、
本当にやる価値があるか検討しなきゃいけません。
これが出来なければ、
コスパの悪い選択を重ね遠回りになってしまう。
ここに照らして考えると、
歴史総合は極めてコスパが悪いです。
出題される課されないかで言えば、
確かに出題はされます。
やった方がいいかでいえば、
やらないよりはやった方がベターではある。
でも、それだけです。
「それが出来なくても合格には関係ない」
「歴史総合は誤差。決め手になることはない」
「世界史・日本史が出来てれば受かる」
僕の教え子たちがこう話すように、
見てもらった模試成績が示すように、
歴史総合の対策するのはコスパが悪い。
やんなくても受かるし、
やんなくてもあれくらいの成績になるんです。
果たして歴史総合にどれほどの重要性があるか。
あなたは自分の口で説明できますか?
「いや、でも紙一重で勝負を分けるのでは」
「一応やっておいた方がいいのでは」
感情的にはこう思うかもしれません。
でもその考え方こそが優先順位を間違え、
伸ばせるはずの点数を伸ばせず、
苦戦を強いられることになる原因だと、
あなたは今ここで気づくべきです。
それは全体を踏まえた判断ではなく、
歴史総合の一面だけを切り取った、
極めて不完全な判断に過ぎません。
そこで歴史総合に時間を割くより、
もっと点数アップに寄与することを優先する方が、
同じだけ時間や労力を割いても、
より大きなリターンを得られます。
つまり歴史総合に振り回されるのは、
果てしなく時間の使い方が下手。
それよりは「来策いらない」と、
割り切ってノー勉に振ってしまい、
他のやるべきことをやる方が、
よっぽど合格に対して得策です。
いいですか。
受験合否というのは、
歴史総合の出来を問われるものじゃありません。
こんなのごく一側面。
そこに振り回されるのではなく、
全体でのコスパで考えましょう。
その中で歴史総合ノー勉は、
手抜きでも自滅でもなく、
間違いなく成立する戦略的選択肢です。
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補足:やるとしたらいつから?何を?
歴史総合?いらないだろ。
ノー勉で良いし、
寧ろその方が強いまである。
ここまでこんな風に話してきました。
とはいえ、
”やれるなら”やった方が良い、
これも間違いではありません。
歴史総合ナシでも90点取れる。
けど歴史総合やれば95点取れるかもしれない。
だったらやった方が良いはやった方が良い。
話してきた通り、”優先順位”の問題ってだけ。
- 歴史総合をやる場合の条件
- やるならいつからか
- 何をやるべきか
この辺も簡単に触れておきます。
先の通りまずは日本史・世界史を、
ちゃんと仕上げることが優先です。
ここがおざなりは話にならない。
歴史総合が出来ても落ちるから。
逆に歴史総合が出来なくても、
そこがちゃんと出来てれば受かる。
つまり歴史総合ノー勉は成立するけど、
日本史・世界史が仕上がってないは論外。
だから歴史総合やるにしても、
日本史・世界史が一定仕上がり、
余裕がある場合のみで構いません。
これが条件。
”いつから”というのもここに依存します。
残された時間的に、
日本史・世界史で手一杯なら、
歴史総合はやらない方が良い。
逆にある程度仕上がりが見えて、
歴史総合に回す時間と余力がありそうなら、
そのタイミングで始めればOKです。
勿論その判断は世界史・日本史の出来、
またその他の科目なども踏まえた、
総合判断でなければいけません。
その点は注意してください。
やるのは教科書サラッとさらうくらい。
従来の日本史・世界史にはない視点や知識、
どういう違いがあるかなどに注目して、
一通りさらっていく。
この程度で終わりです。
そもそも歴史総合は、
出来なかや落ちるって位置付けじゃない。
やるにしても深追いし過ぎずないこと。
ある程度できればいいと割り切ってしまい、
他科目含め別のことやった方が賢いです。
まとめ
あなたはセンスある
この記事に辿り着いたってことは、
「歴史総合ノー勉で良くね?」と、
少なからず感じたからだと思います。
この時点でセンスあるんですよ。
それは覚えておいてください。
受験勉強が下手な人って、
漏れなく時間の使い方が下手。
何も考えてないというか、
優先順位も付けられず、
とりあえず何でもやろうってなる。
でもそんな必要はありません。
いかに上手く効率よく、
目的達成を図るかも、
受験で問われる能力の一つ。
だから直感的にでも、
「歴史総合対策いらないよな」と、
思えた時点でセンスがあるってことです。
あとはそれを貫く勇気があるか。
感情に振り回されてしまうと、
結局全てが中途半端になりかねません。
ご自分のセンスを無駄にせず、
コスパの良い取り組みを目指してください。
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