英文解釈教室は至高の一冊
英文解釈の参考書や問題集は沢山ありますよね。
あなたは何を使っていますか?
ポレポレや英文解釈の透視図なんかは非常に有名ですし、かなり多くの受験生が使用しています。
そんな中で、英文解釈教室(伊藤和夫著)を使っている受験生は比較的少ない印象を受けます。
しかし、英文解釈教室は至高の参考書だと僕は確信しています。
僕は英文解釈の全てをこの一冊から学びました。
大学受験だけでなく、受験時代に取り組んでいた英検1級の文章ですら難しいと思わなくなるレベルにまで引き上げてくれた、いわば運命を変えてくれた一冊です。
後にも先にも、この英文解釈教室のような感動する参考書に出会ったことがありません。
英文解釈教室をおススメしたいというより、これはもはや愛です。
基本的に予備校に対して否定的な僕ですが、英文解釈教室を通じて「著者である伊藤先生の授業を受けてみたかった」と思えたほどです。
偶然にしろこの記事を開いてくれたあなたにも、是非手に取って頂きたいと自信を持って言えます。
今とは全く英文の見え方が変わり、そして志望校合格にも大きく貢献してくれるでしょう。
序章:本当に難しい英文とは
基本が一番難しい
難しい英文とはどんな文章を思い浮かべますか?
大半の受験生が躓くのは語彙や文法知識によるものでしょう。
読めない文章の多くに少々難易度の高い知識が絡んでいると感じていると思います。
大学受験において、必要な知識を完璧に仕上げられる人はそう多くないので当然とも言えます。
しかし、95%の受験生が平易な語彙の英文であっても実は正しく読めていません。
必要な知識を全て調べてから訳しても正しく訳せないんです。
これは何故でしょうか?
正しく構造を取ることができていないからです。
本当に難しい英文というのは、簡単な語彙しか必要ない文章でも読み解くのが難しいのです。
いくら語彙を知っていても正しく読めないんですよ。
僕はこれまで多くの受験生の相談を受けてきました。
英文解釈は得意だと自負する受験生に英文解釈教室の中から一つ出題すると、それが平易な語彙で構成される英文であっても正確に読めた人は1人もいませんでした。
正しく読むというのは基本中の基本にも関わらず、その基本が実は大半の受験生にはできません。
そして、その基本が出来ていないことに自分でも気づいていないことが大半なんです。
語彙が難しければ簡単だと感じ、語彙が簡単だと英文が簡単だと感じる、というのは非常に浅はかです。
これは表面的、直感的な理解しかできていない証拠です。
本当に難しい英文は語彙レベルに関係なく難しい。
そして、この壁を越えられる受験生は殆どいないってことです。
もっと言うと、基本が出来ていないことに気付かせてくれて、大半が超えられない高い壁を超えさせてくれるのが英文解釈教室という一冊の参考書です。
英文解釈教室の構成
中身はこんな感じ
・量:300ページほど
・構成要素:15のchapterから構成される。
・各chapterの中身:各chapterで”説明&練習問題・その後の例題と解説”をワンセットとして、4セットほど。
300ページの英文解釈の参考書というのは中々ないのではないでしょうか?
参考書というよりも、専門書のような認識の方が正しいかもしれません。
単に英文解釈を学ぶというよりも極めるというイメージです。
300ページの中で、テーマごとにchapterが分かれています。
例えば、主語と動詞、that節、whta節~~~~~のように15chapterから構成されています。
そして、その各chapterではこんな感じです。
・事前説明→練習問題と解説→例題と解説の4セット。
※右に行くにつれて難易度が上がる。
まずは練習問題に入る前に、事前説明が入ります。
事前説明というのは、例題を解く際に知っておくべき知識や考え方の共有みたいなものだと思ってください。
事前説明で必要な知識と理解を得たら練習問題に移ります。
この練習問題は例題とは違って難易度が低く、事前説明の深堀りのようなものです。
その練習問題を解いて、解説を読んでもう一つ理解を深めて例題にとりかかります。
例題は短いものも、英文解釈にしては少し長いものもありますが、一つの例題当たりでは超量が多いということはありません。
事前説明と練習問題で得た理解を基に例題を解き、詳細な解説があるのでそれを使って見直しをします。
これ×4で一つのchapterが完了します。
そして、これを15chater分で一冊です。
英文解釈教室の優れた点
「語彙が分かっても読めない」の連続
英文解釈教室ではメチャクチャ難しい単語などは特に必要ありません。
大学受験レベルの単語を理解していれば苦になることは無いし、個人的には知らない単語は調べて解くのでも全く構わないと思っています。
いくら単語が分かったところで、結局は正確に訳すことができないでしょう。
先ほど説明をしたように、語彙が分かっても解けないタイプの問題がズラーっと並んでいるからです。
一つ一つの例題を解くだけで物凄く骨が折れることでしょう。
それが、解説など諸々込みですが300ページに及ぶわけです。
語彙を難しくすれば読みにくい英文を作るのは簡単ですが、語彙が簡単なのに読みにくい英文の連続なんですね。
前者は悪問、後者は良問ということができます。
一筋縄ではいかない超良問を超大量に解き続ける訳なので、とにかく鍛えられます。
少しばかり英語に自信がある人でも、自分が如何に普段正確に文を読めていないのかを痛感することでしょう。
英文解釈の全エッセンスが詰め込まれている
超良問が揃っているということはお話ししましたね。
しかし凄いのは問題の質だけではありません。
例題を解くにあたって、先ほど説明したように事前説明や練習問題&解説に取り組みます。
ここでの情報量もすさまじく、例題に入るまでだけでも通常の英文解釈問題集の一冊分に相当する量と質です。
その上で、+αで例題があります。
練習問題一つ一つも良問ぞろいですが、その解説もまた詳しく記載されています。
「Aのような解釈もできるけど~~な理由からBと解釈するべき」のように、例題へのアプローチの考え方と根拠を明確にして細部にわたって頷きっぱなしになるような説明をしてくれます。
良問&超詳しい事前説明・練習問題&解説が300ページに及ぶわけですから、他の参考書じゃ束になっても敵わないほどの網羅性です。
英文解釈教室の使い方
少なくとも3周以上はしないと手に負えない
一周したくらいでは正直何も身に付かないかもしれません。
というのも、恐らくまともに理解することができないからです。
書いてあることの意味が分からないって感じですね。
解説も詳しいんですが、それ以上に濃い内容なので一周程度では解説読んだ瞬間は分かっても自分のものには出来ないとおもいます。
僕が慶應法学部の過去問で合格点を超えたタイミングでも、自分はまだまだ理解できていないと思うほどでした。
結局ちゃんと理解できていると感じ始めたのは、英検1級の長文問題で合格点を超え、慶應法の過去問で9割とか取れるようになってからです。
これらは英文解釈教室を10周したくらいになってからです。
期間としては10か月弱くらいです。
元の学力にもよりますが、偏差値70とかでは到底完璧に解くことは出来ません。
割と英語が得意でも3周はしないと手に負えないと思います。
しかし、単に3周しても意味が有りません。
事前説明・練習問題&解説・例題&解説まで全て一言一句完璧に理解するつもりで、理解できない箇所を0にする勢いで何度も繰り返し解いてください。
この一冊を極めれば必ず変わる
さいごに
英文解釈教室は僕の運命の人のような参考書です。
最も感謝している参考書でもあります。
これほどに密度が濃く、自分を大きく変貌させてくれる参考書は他にありません。
もしも今あなたが英文解釈に悩みを持っているならば英文解釈教室を手に取ってみて下さい。
少々ヘビーかもしれませんが、あなたの英語力に革命を起こしてくれることでしょう。
※正確に訳すというのがどんなものか知りたい方はこちらをどうぞ
※英語を早く仕上げたい方はこちらをどうぞ