受験生の中には”勉強時間は多いのに成績が伸びない”という人がいます。
「結構勉強しているはずなのに、何で思う様に結果に出ないんだろう?」なんて思ったりするかもしれません。
まずね、その勉強意欲や勉強時間を多く取ろうと思える根性は素晴らしいです。
その姿勢自体は誇ってください。
でも残念なことに受験は勉強時間だけで成績が上がるというものではありません。
0に何を掛け算しても0になるように、勉強の「質」も重要です。
勉強時間の割に成績が伸びない場合の多くは、何か勉強の進め方を間違えている可能性が非常に高いです。
ただ闇雲に勉強しているだけじゃ時間ばかり食われて結果は出ません。
一旦、その勉強法・進め方の見直しをしましょう。
今回の記事では、勉強時間は多いのに成績が伸びない時に見直すべきポイントをまとめています。
あなた自身のやり方と比較しながら、どこに原因があるか探ってみて下さい。
・勉強時間は多いのに成績が伸びないあなたへ
・勉強の「質」の重要性が分かる
・あなたが今見直すべきポイントがまとまっている
【前提】勉強時間だけじゃ成績は伸びない
自己満足になるな
冒頭でも述べた様に勉強時間を多くこなすその勉強意欲自体は素晴らしいです。
これは偽らざる本心です。
しかしですね、あなたの今後のためにも少し厳しい事を言います。
受験勉強及び受験は結果が全てです。
結果が出なければ何時間勉強したとか関係ありません。
逆に、結果さえ出ていれば勉強時間が少なかろうと誰も何も言いません。
極めてシビアな結果のみの世界です。
長時間の受験勉強の末に不合格だった時、あなたを認めてくれるかもしれないのは親御さんだけでしょう。
大学に入学してからも、社会人になってからも見られるのは出身大学であり、受験勉強でどれだけの時間をやったかではありません。
そして、長い時間勉強してる人が陥りがちなのは自己満足です。
自習室に遅くまで籠っていることや、夜遅くまでクタクタになるまで勉強している事それ自体に満足し始める人が多いです。
ハッキリ言うと、これは末期症状です。
志望校に合格することではなく、長い時間勉強することが目的になっています。
しかし、これは結果が出て初めて評価されるものです。
結果が出ていなければ膨大な時間と体力を費やした自己満足に過ぎません。
あなたがするべきことは「合格するための勉強」です。
耳が痛くなってしまったら申し訳ないです。
でも手遅れになる前に知っておいて欲しい事だったので、お伝えしました。
⇩耳が痛いと思っても安心してください。これを読むと前向きに頑張れます⇩
「質」の重要性
勉強の質について考えたことがありますか?
質を高めるだけで成績は簡単に、そして飛躍的に伸ばすことができます。
勉強の質がいかに大事かが分かるエピソードをお話しします。
僕は勉強の質の大切さを実感したことがあります。
浪人時代に僕が籍を置いていた大手予備校の早慶コースは150名以上在籍していました。
多くの人は毎日のように朝から授業を受けて、授業が終われば自習室に直行という生活を送っていたようです。
一方で僕は1ヵ月で授業に出なくなり、その後は1日4時間の自宅学習でした。
勉強時間で言えば僕は完敗です。
でも僕はその早慶コースで1位だったし、そこからは5名しか受かっていない慶應法学部にも合格・進学しました。
ちなみに僕は非進学校出身です。早慶も数年に1人出るかどうかです。
また、浪人開始時は英検3級程度の英語と楊貴妃しか知らない世界史でした。
僕はこの経験から勉強は質が極めて重要であることを学びました。
そして「質」を上げるのは工夫次第で非常に簡単であることも知っています。
もしも、あなたがこれまで「質」に無頓着で勉強時間と戦っていたのであれば少しでも「質」を高めるよう努めてみて下さい。
その上で、あなた持ち前の勉強意欲を活かして勉強時間も長く取れるなら、それは素晴らしい事です。
勉強時間の割に成績が伸びない時に見直すべきポイント
基礎を疎かにし応用に手を出していないか
長い時間勉強していたとしても、地に足が付いていなければ中々報われません。
勉強というのは積み重ねです。
一歩一歩の積み重ねの先に、目標とする偏差値や志望校の合格があります。
でも、勉強時間が長いのに成績が出ないと焦りますよね?
それに勉強意欲が高い分、余計に焦りを感じるかもしれません。
焦った時にやりがちなのは、基礎を固めずに応用に手を出すことです。
あなたがどれだけ長い時間勉強しようとも、基礎が無いうちに応用をやっている間は成績が良くなることは無いでしょう。
応用は基礎がしっかりしていないと得ることはありません。
いくらバタバタしようとも空回りになってしまいます。
もし、しっかり成績を伸ばしていきたいなら着実に基礎から取り組みましょう。
急がば回れってやつです。
下手に応用に手を出すよりも、基礎を完璧にする方が寧ろ早く報われます。
日々の勉強の根拠を論理立てて説明できるか
たとえ毎日膨大に勉強したとしても、やるべきことが的を射ていなければ意味が有りませんよね?
ありえない話ですが、英作文でないのに英作文の勉強しまくっても意味が無いってことと同じです。物凄く極端な例えですけどw
日々の勉強の先に一直線で自分の理想状態(目指したい姿)が無ければなりません。
つまり、自分の理想状態に対して日々やっていることはしっかり噛み合っているのか、ということです。
例えば偏差値70になりたい!と思った時には、そのためには何が必要で、何をどうやって日々進めていけばよいかを考える必要があります。
こう考えていくと、日々の勉強に明確で論理的な根拠を持てるはずです。
勉強時間は多いのに成績が伸びない人は、闇雲に勉強をしていることが多いです。
これは暗闇の中をひたすらにもがいている事と変わりません。
とりあえずこれをやろうみたいな場当たり的考え方だと、自分の理想状態に対して噛み合うのか分からないじゃないですか。
偶然噛み合うことはあるかもですが、当然外れる事も多く、それだけ時間のロスが生まれます。
こんな風にイメージすると分かりやすいかもしれません。
これから100キロ先の目的地に行かなければいけません。
どちらの方が確実で早く辿り着けますか?
A.一本道を真っすぐに進むだけで辿り着く
B.目的地までの道順は知らされずマップも無く手探りで辿り着かなければいけない
これはAの一択でしょう。
どうしたら目的地に辿り着けるかが一目瞭然じゃないですか。
勉強も同じです。
理想状態に辿り着くまでの一本道を自分で用意して、一つ一つゴールに噛み合うやるべきことをやりながら着実に進んでいくのが最も正確に、早く成果を出す近道です。
もしも今あなたがこのように考える事が出来ていないなら、迷子になっているようなものです。
そのままでは時間を掛けて勉強してもゴールには辿り着けないでしょう。
出来るだけ早くその道筋、及びゴールに噛み合ったステップを洗い出しましょう。
もしやり方が分からないようであれば以下の記事をご覧ください⇩
学習精度に拘っているか
学習精度の基準が低いと、勉強時間が多くても成績が上がりません。
学習精度の基準というのは、「完璧にした」と思える基準という認識で差し支えないです。
出来る人ほどこの基準が高く、成績が伸びない人はこの基準が低いです。
人によっては100%で完璧にしたと感じる人もいれば、70%で完璧にしたと感じる人もいます。
この基準の違いによって、同じ問題集を使っていても得られる効果が大きく変わってきます。
完璧を求めて高い学習精度で取り組める人ほど1冊の問題集の中で得られるものが多く、その逆もまた然りです。
完璧の基準が高い人ほどどんどん成績を伸ばします。
一方で、その基準が低い人は成績が伸びず差は広がる一方です。
また、これは量をやれば補えるってものではありません。
例えばAさんは文法問題集1冊だけを完璧にした。
Bさんは70%で3冊やった。
Bさんが3冊やったとはいえ、Aさんの方が最終的な出来は確実に良いです。
同じレベル感の問題集というのは大概書いてある本質は変わりません。
仮に3冊やっても内容に大きな違いはありませんので、それぞれ70%でやっても結局1冊を70%でやる事とほとんど同じです。
手を広げずに1冊を仕上げるというのは良く言われることですが
これは僕の実体験的にも間違いありません。
僕も文法問題集は1冊を完璧にしただけですが、模試や受験本番を併せて正答率は95%でした。
一つ一つの問題集を完璧にしようとする姿勢は、日頃の学習意識に繋がります。
そして、その意識は結果に跳ね返ってきます。
もし、あなたが完璧にするという学習精度が高くないのであれば、それは今後見直した方が良いでしょう。
⇩この話をもっと詳しく⇩
【本命】勉強法そのものを間違えていないか
勉強法には大きく3つあります。
・間違った勉強法
・平凡な勉強法
・効果的な勉強法
厳密に分けると、それぞれに中間がありますが便宜的に大きく3つで考えて下さい。
間違った勉強法では、いくらやっても中々成績に直結しません。
スーパー非効率なやり方ですね。
まさに0に何を掛けても0のままという状態です。
平凡な勉強法は、可もなく不可もないです。
基本的には勉強時間に比例して伸びるけれども、特別効率が良いわけではありません。
効果的な勉強法は、少ない労力で大きなリターンがあります。
超効率的なやり方ですが、受験生の多くはそのやり方を知りません。
勉強時間が多いのに成績が伸びないとなった際に僕が真っ先に疑うのは勉強法です。
僕は今受験指導をさせてもらう立場ですが、相談を受けて話を聞いていると「そりゃぁ伸びないわな」と感じることが多いためです。
多くの受験生は、真ん中の平凡な勉強法を用いています。
なのでどうしてもある程度勉強時間に頼らざるを得ないという状況になる訳です。
一方で、成績が伸びない人の多くは間違った勉強法を用いています。
これはやりたくてそうしている訳では無く、シンプルに勉強法が分からずガムシャラにやってみた結果そうなってしまっています。
ジタバタ時間を掛けて頑張ってはいても悲しいくらいに成果に恵まれません。
英単語1つを取っても人によって勉強法が異なります。
覚えられない人は大学受験用の単語帳1冊を1年かけても完璧にできません。
一方で正しい勉強法を知っていれば3か月も掛からずに完璧にすることができます。
もし、あなたが効果的な勉強法を考えたことが無いもしくは分からないなら、誰かの真似をしましょう。
自分で1から効果的な学習法を考えるのはだいぶハードル高いです。
出来る人の真似をするのが手っ取り早いし確実です。
真似をすることの有効性は別記事にまとめてありますので、興味があればご覧ください⇩
さいごに
「質」さえ改善すればあなたは受かる
冒頭から言っていますが、長時間勉強できるっていうのは一種の才能です。
僕はそんなに集中できないし、やったことも無いけど5時間も持つ気がしません。
そんなあなたが勉強の「質」まで手に入れたら、それは鬼に金棒状態です。
長時間勉強する体力があり、しかもその「質」も担保されている。
僕には出来ませんでしたが、これが理想なのは言うまでもないでしょう。
この記事をきっかけに勉強の「質」に拘ってみて下さい。
恐らく良い未来が待っていますよ。